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FCNTがらくらくスマートフォンを始めとする新商品・新サービスを発表

2022年02月25日 09時00分更新

文● 村元正剛(ゴーズ) 編集●ASCII

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 FCNTが2月24日に「新商品・新サービス発表会」をオンラインで開催した。発表された新商品は、同日にドコモから発売された「らくらくスマートフォン F-52B」。新サービスは、らくらくスマートフォンだけでなくarrowsユーザーも対象となる会員制サービス「La Member's」だ。また、FCNTの今後の事業戦略についても説明された。

発表会に登壇した、FCNT 執行役員 プロダクト&サービス事業本部長の櫛笥直英氏(中央)、サービス開発統括部 第一サービス開発部長の正能由紀氏(右)、プロダクト&サービス企画統括部 商品企画担当の佐藤賢利氏(左)

arrow Weの売れ行きも好調

 発表会の冒頭に登場したのは、プロダクト&サービス事業本部長の櫛笥直英氏。昨年12月に発売したarrow Weの売れ行きが好調であることなどが報告された。

昨年12月に発売されたarrows Weは、すでに出荷台数が100万台に達し、150万台を目指している

昨年20周年を迎えたらくらくシリーズは累計3700万台を突破し、今年が10周年となるらくらくスマートフォンの出荷台数は累計770万台を超えている

 「誰一人取り残さないデジタル社会の実現」を目指す同社は、シニア層のデジタルデバイドを解消する施策も積極的に行なっている。今後、さらにデジタルデバイドが加速しそうな状況の中で、ただ端末を提供するだけではなく、継続して価値を提供し続けるバリュージャーニー型ビジネスへと転換を進めていることも報告された。

らくらくシリーズのユーザー向けのSNS「らくらくコミュニティ」の会員数は250万人を突破している

スマホ教室に加えて、昨年9月からは訪問レッスン「らくらくコンシェルジュ」も開始し、好評だという

社会インフラのデジタル化は、コロナ禍の影響もあり、いっそう加速している

ユーザーと接点を持ち続けるバリュージャーニー型ビジネスに注力

2月1日からプロダクトとサービスを連携する事業へと転換した

入会するだけでトクする新サービス「La Member's」

 続いて、サービス開発統括部 第一サービス開発部長の正能由紀氏から新サービス「La Member's」が紹介された。ちなみに、La Member'sの由来はLa(ラ)が楽しさ、Member's(メンバーズ)が会員1人1人のために、いう意味が込められているそうだ。

La Member'sは、らくらくコミュニティよりも包括的なサービスとして提供

会員向けの情報提供やイベント開催、ポイントサービスなどを予定

 La Member'sは、スマホを通してライフスタイルをアップデートする体験を提供する会員サービス。会員には「La Point」というポイントを付与して、利用の動機付けを図る。

歩くだけでポイントが貯まる仕組みも導入

 新しいらくらくスマートフォンの発売を機に会員限定の2つのキャンペーンも実施される。「La Pointプレゼントキャンペーン」は、らくらくスマートフォン F-52Bを購入し、La Member'sの会員になると、先着1万名に500ポイント相当のdポイントに交換できるLa Pointがプレゼントされる。もう1つの「1コイン 映画チケットキャンペーン」は、抽選で2500名が1800円相当の映画チケットが1コイン(500円)で購入できるというもの。つまり、「La Point プレゼントキャンペーン」でもらった500ポイントで、映画チケットを買えるわけだ。

らくらくスマートフォン F-52Bの購入者に向けたキャンペーンを実施

La Pointはdポイントに交換できるので、いろいろな場で使える

新サービスの開始を祝う、NTTドコモ プロダクト部長の安部成司氏からのビデオメッセージも紹介された

5Gに対応し、使いやすさが進化した
「らくらくスマートフォン F-52B」

 24日にドコモから発売された「らくらくスマートフォン F-52B」は、従来モデルから持ちやすさや使いやすさを継承しつつ、初めて5Gに対応したことが特徴。さらに、基本性能や使う楽しさ、安全性も進化させたという。

らくらくスマートフォンは、プロダクト&サービス企画統括部の佐藤賢利氏がプレゼンテーションを行なった

らくらくスマートフォンのCMに出演する大竹しのぶさんからのビデオメッセージも紹介された

3つ分野での進化をアピール

 サイズは縦143mm×横70mm。これは、徹底的なユーザー検証から導き出された、シニア層のユーザーが最も握りやすいラウンドフォルムとのこと。実は前モデルのF-42Bも同サイズで、持ちやすさはそのままに基本性能をアップデートさせたことが特徴となっている。

サイズは最も持ちやすい縦143mm×横70mmを継承

5Gに対応させて、画面を大きくするなど、基本性能は大きく向上させている

 らくらくスマートフォンの代名詞とも言える、軽く押し込んで操作する「らくらくタッチパネル」は、村田製作所との共同開発による次世代のパネルを採用し、誤タッチ防止機能を進化させている。

次世代のらくらくタッチパネルを搭載

3400mAhの大容量バッテリーを内蔵し、1回の充電で長く使えることも特徴

 アウトカメラは初めて2眼になり、マクロ撮影が可能に。AIがオススメの写真を選んで自動で保存してくれる「らくらくAIベストショット」という機能も追加された。また、撮った写真や動画をテレビの大画面に映せる新機能も搭載されている。

楽しさの進化として筆頭に挙げられたがカメラ。デュアルカメラを搭載し、マクロ撮影も楽しめるようになった

花を撮影して、自分だけの花図鑑を作れるなど、シニア向けの独自機能も搭載

スマホの画面をテレビに出力する機能には、市販のワイヤレスディスプレイアダプターが必要。接続方法はらくらくスマートフォンの画面にわかりやすく表示されるという

 安心・安全機能としては、初めて指紋認証機能を搭載。普及するキャッシュレス決済もスピーディーにできるようになった。また、「フィッシング詐欺警告」機能など、通常モデルにはない、安全機能も装備している。

ホームボタンに指紋センサーが搭載された

安心・安心機能にも新しい機能が追加されてアップデート

エーザイと提携により
脳の健康度チェックツールをスマホ初搭載

 今冬、FCNTはエーザイと業務提携契約を結んだ。両社が協業する取り組みの第1弾として、らくらくスマートフォン F-52Bに、脳の健康度チェックツール「のうKNOW」が搭載されることも発表された。

健康寿命の延伸に向けた新しい取り組みとして「のうKNOW」を導入

「のうKNOW」はエーザイとの業務提携によるもので、今後も認知症予防などに向けた研究・開発を続ける

 発表会には、エーザイ 執行役 チーフエコシステムオフィサーの内藤景介氏が登壇し、認知症を取り巻く日本の環境や、エーザイの取り組みについて紹介した。

日本では、介護が必要となる主な原因の1位が認知症

認知症の社会的コストが高騰。社会問題になっている

エーザイは世界初の抗認知症薬を開発した製薬メーカー

認知機能チェックは、本来は年に4回くらい行なうのが望ましいという

認知機能をチェックする「のうKNOW」の例

脳の健康度は数値で表れ、アドバイスも表示される

 両社の業務提携は長期的に行なわれる見通しで、エーザイの認知症領域の知見とFCNTのスマートフォンとサービスの融合により、新しい価値を創出していくという。

両社の連携によって認知症予防を進め、新しいエコシステムの構築をめざす

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