デジタルアーツは2月1日、大阪府の摂津市立第二中学校と摂津市立第四中学校の生徒が考えた「GIGA端末の利用ルール」を公開した。
文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」では、オンライン授業やICT教育が今後必須となっていくなかでGIGA端末をどう安全に運用していくべきか、教育現場や専門家の間で議論が活発化している。同社は、2021年7月~10月に端末を実際に使う生徒自身が利用する上での課題と向き合う機会が重要として、摂津市立第二中学校と摂津市立第四中学校の中学2年生を対象にGIGA端末の利用ルールを考えるルールメイキングの授業を実施した。生徒自身が考案した、端末を利用する上での要望や課題、フィルタリングを活かした対処法など、今後の学習に有効なさまざまなアイデアが出てきたという。
1回目の授業では個人情報漏洩など、「インターネットの危険」について学んでもらい、2回目の授業までにディスカッションを行なってGIGA端末の利用ルールを考えてもらい、最終的には班ごとに、クラスメイトと先生、デジタルアーツに向けてプレゼンテーションしてもらうというもの。YouTubeやTwitterを学習で安全に利用したいといった意見や、Twitterは調べもの学習でリアルタイムの情報が手に入れられるなど、必要となる具体的な理由も明確に示されたという。こうした意見を基に、デジタルアーツではフィルタリングの基準やTwitterでは閲覧のみ許可して書き込みをブロックするといった対処法を紹介。
GIGA端末の運用に関しては、学校や教育委員会などの視点のみで考えるとYouTubeの動画やTwitterなどのSNSは一括でブロックするという選択を取りがちだが、生徒自身が学習に必要な部分とその目的をしっかりと掘り下げ、課題を明確にしたことで対処法を考えることができたという。利用ルールを作る上では柔軟に指定できるフィルタリングが非常に重要になるとして、同社では今後も摂津市のGIGA端末のルールメイキングを支援するとともに、GIGA端末の安全な活用に向けてさらなる製品開発を進めるとしている。