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超パワーなM1 Pro/M1 Max搭載のMacBook Pro登場 新型AirPodsも! 第22回

新MacBook Proレビュー

新MacBook Proは「Macノートブック」におけるプロ仕様の再定義

2022年01月03日 12時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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2021年秋に発売した新しいMacBook Pro 16インチ

 新しいMacBook Proについては、すでに速報ベンチ「M1 ProとM1 MAX比較「新MacBook Pro」緊急ベンチマークテスト結果公開」、バッテリーベンチ「新「MacBook Pro」高性能チップを搭載しても破格のバッテリー寿命!」、さらに詳細ベンチ「新MacBook Pro詳細ベンチマークテストでわかったメディアエンジンの効果は絶大」といった記事を公開している。そうしたベンチマーク系の記事が一段落したところで、ここにようやくレビュー記事をお届けする。

2021年秋に発売した新しいMacBook Pro 14インチ

 これまでの記事で、バッテリーを含めたパフォーマンスについて、さまざまな角度から評価してきた。このレビューでは、そうした2021年秋に発売した新しいMacBook Pro 14インチと16インチ(以下、新しいMacBook Pro 14インチと16インチとする)両モデルのパフォーマンスを踏まえつつ、それ以外の特徴について、なるべく多角的な視点から評価する。

真のPro仕様のMacBook Proの登場

 新しいMacBook Proについて、これまでの経緯と現在の位置付けを簡単に復習しておこう。言うまでもなく、MacBook Proシリーズは、ノートブック型Macとして上位に位置する機種だ。とはいえ、現在では後ろに何もつかない「MacBook」という機種は現行モデルとしては販売されていないので、下位の機種には「MacBook Air」があるのみとなっている。

 それもあって、同じ「MacBook Pro」と呼ばれるモデルには、レベルの異なるいくつかの種類がある。そのレベルを分ける切り口も1つではない。まず外観からはっきりと分かるのは、ディスプレーのサイズの違いだ。もちろん、それによって本体のサイズも異なっている。以前(Apple Silicon登場前)の機種では、ディスプレーサイズには13インチと16インチがあった。そして、そのサイズの違いによって中身も大きく異なっていた。13インチモデルはインテル製のCPUに内蔵のGPUを利用するものだったのに対し、16インチモデルはAMD製Radeonなどの独立したGPUを装備していた。

 さらに、外部インターフェースとしてThunderbolt(USB-C)のみを装備するようになって以降のMacBook Proの13インチには、ポート数が2つのモデルと4つのモデルがあった。ともに外部GPUを装備せず、処理能力の面では大差のないものだったが、拡張性とデータ転送能力に関して、微妙な差別化を図っていた。

 そうした流れの中、2020年末に登場したM1チップ搭載の13インチモデルは、CPU性能こそインテルCPU搭載の上位16インチモデルを凌ぐほどのものだったが、MacBook Proの中ではどちらかと言うと下位に属するモデルであることが最初から分かっていた。それは、ディスプレーが13インチのみであったこと、Thunderboltポートの数は2つのみであったこと、搭載可能なメモリが最大16GBであったことから確実に判断できた。そのため、MacBook Proの中でも上位に位置するモデルの登場が待ち望まれていた。それが2021年秋に登場した新しい14インチと16インチモデルというわけだ。まずは、Apple Silicon搭載の3種のMacBook Proの主なスペックを確認しておこう。

Apple Silicon搭載MacBook Pro3機種の主要スペック比較

 これらの仕様をざっと眺めただけでも、共通している部分はむしろかなり少ない。大きなくくりで言えば、Wi-Fiくらいのものだ。バックライト付きのMagicKeyboardは共通しているが、後でも確認するように、2020年の13インチモデルがTouch Barを装備するのに対し、新しいMacBook Pro 14インチ、MacBook Pro 16インチモデルは装備せず、物理的なファンクションキーに置き換えられた。見た目の印象もかなり異なったものとなっている。

 基本的な製品名は同じで、いずれも「Pro」が含まれているが、これだけ仕様が異なると、そのProの意味するところは何なのかという疑問も浮かんでくる。いずれにしても、2021年秋発売のMacBook Pro 14インチ、MacBook Pro 16インチは、MacBook Proの中でも上位に位置し、真にPro向けのモデルであることは間違いない。

 それに比べると、2020年発売のM1を搭載したMacBook Proは、MacBook AirにTouch Barを加えただけのようなものに見えてくる。新しいMacBook ProがTouch Barを搭載せず、ファンクションキーに回帰したことから、現行MacBook Pro 13インチモデルは、その存在意義自体に疑問符が付くものとなってしまった。逆に言えば、M1搭載MacBook Pro 13インチモデルは、おそらくTouch Barを装備する最後のMacBook Proとなると思われるので、Touch Barに魅力を感じている人は、現行モデルとして入手する最後のチャンスと言える。

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