DDR5の高い性能がハッキリわかった! 貴重なXPGとADATAのDDR5メモリーをテスト
提供: エイデータテクノロジージャパン
今回はXPGのDDR5-5200、ADATAのDDR5-4800の両メモリーをテスト
今回は2種類のDDR5モジュールを試用した。XPGブランドから「XPG Lancer DDR5」シリーズのDDR5-5200モジュールと、ADATA「DDR5 U-DIMM」のモジュールを入手できたのでテストした。
XPG LANCER DDR5 | ADATA DDR5 U-DIMM | |
---|---|---|
型番 | AX5U5200C3816G-CLARBK | A5U480016G-B |
スピード | DDR5-5200 | DDR5-4800 |
レイテンシ | CL38-38-38 | CL40 |
動作電圧 | 1.25V | 1.1V |
XMP | XMP 3.0 | ― |
寸法 | 133.35×40×8mm | ― |
保証期間 | 限定永久保証 | ― |
第12世代Coreプロセッサーが定格使用として公式に対応するのはDDR5-4800が最高。ADATAのU-DIMMはJEDEC(メモリの標準規格を決めている組織)のDDR4-4800の標準仕様に準拠したシンプルなメモリーだ。
一方、XPG Lancer DDR5はゲーミングブランドらしく、1.25V動作で5200MT/sのデータレート、CL38の低レイテンシ動作に対応する高速メモリーだ。選別したチップと高品質基板の利用で高速動作を実現している。XMP 3.0に対応しており、ユーザーはXMPプロファイルをロードして適用することで簡単に5200MT/s動作の設定ができる。
やはりDDR5メモリーの実効帯域の高さは明らか
パフォーマンステストの環境は以下のとおり。XPG Lancer DDR5については、XMPプロファイルをロードしない場合の定格設定(DDR5-5200、CL40)でもテストしている。環境がまったく違うのであくまでも参考用だが、AMD Ryzenのシステムで計測したDDR4-3200のスコアも掲載している。
Intel環境(DDR5) | AMD環境(DDR4参考用) | |
---|---|---|
CPU | Core i5-12600K | Ryzen 5 3600 |
SSD | XPG S50 lite 2TB | |
ビデオカード | GIGABYTE GeForce RTX 2060 GAMING 6G | |
電源 | XPG Core Reactor 750 Gold | |
OS | Windows 11 Pro 64bit |
AIDA64 Extremeの帯域テストでは、DDR5-5200設定で、リード71.6GB/s、ライト74.6GB/sという優秀なスコアをマークしている。DDR5-5200デュアルチャンネルの理論帯域は83.2GB/sであり、理論値に対する効率でいえば、リードは約86%、ライトは約90%に達している。この効率はDDR5-4800でも共通だ。
参考までに実行したAMD環境のDDR4-3200と比べると帯域の差は歴然だ。メモリーコピーの実効効率で比較すると、DDR5-5200の実効効率は84%に対し、DDR4-3200は80%と、転送効率も良くなっていることがわかる。
DDR5-5200とDDR5-4800の差もしっかりと出ている。FINAL FANTASY XIV:暁のフィナーレベンチマークでも約10.5%とわずかな差ではあるが、実アプリの性能にも反映されている。
XPG LANCER DDR5 (XMP/5200、CL38) |
XPG LANCER DDR5 (XMP/4800、CL40) |
ADATA U-DIMM (SPD/4800、CL40) |
XPG GAMMIX D45 (SPD/3200、CL16) |
|
---|---|---|---|---|
AIDA 64 Extreme | ||||
メモリリード(MB/s) | 71556 | 66107 | 66090 | 45686 |
メモリライト(MB/s) | 74644 | 68813 | 68958 | 25598 |
メモリコピー(MB/s) | 69962 | 64585 | 64615 | 40993 |
メモリレイテンシ(ns) | 79.7 | 87.6 | 87.3 | 75.9 |
FINAL FANTASY XIV:暁のフィナーレベンチマーク | ||||
1920×1080(最高品質) | 19542 | 19248 | 19219 | 15987 |
今後の順調な普及に期待が持てるDDR5メモリー
まずは品薄状況が解消してほしい
DDR5の魅力は、とにかく高性能であることだ。理論値だけでなく実行性能も良い。メモリーの性能はすぐにはシステム全体の性能に反映されにくいが、CPUが高速になればなるほど影響が出てくる。ハイエンドクラスのメニーコアCPUを利用する場合は特に意味がある。
一方、DDR5の「信頼性」「省電力」といった部分は、ことさら強調する要素ではないことも指摘しておきたい。オンダイECCの実装や1.1Vの動作電圧などは、高速化、高性能化を進めるうえで浮上した課題を解決するために必要だったことと言える。
もっとも、発熱や消費電力を抑えつつ高速化するための手段としてPMICの実装という手段に至ったことで、カスタマイズの余地はかなり広がった。将来的にはI3Cインターフェース、およびXMP 3.0を活用したより付加価値の高い製品も登場してくることだろう。DDR5で自作PCがより楽しくなることは間違いないと思われる。
DDR5は深刻な品薄が続いている。それは今回取り上げたADATA、XPGの製品も残念ながら状況は同様。この状況が改善されて、順調に供給されることで普及していくことを望みたい。
(提供:エイデータテクノロジージャパン)
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