XPGの水冷クーラーのファンを変えてのCPU温度測定!
XPGの水冷クーラー「XPG LEVANTE 360」のファンをNidecコラボ品に交換して、さらに性能アップを試みる
AMD純正クーラーとの比較では明らかな差が見えた
高性能ファンへの換装でさらにもう一歩、冷却性能がアップ
今回はAMD Ryzenシリーズの最上位モデルであるRyzen 9 5950Xのシステムでテストした。Ryzen 9 5950XはCPUクーラーが付属していないのだが、参考として、AMDの純正クーラー(Wraith Spire RGB)を利用した際と比較してみた。Ryzen 7 1700に付属していたもので、Ryzen 9 5950X用としては能力に不安があるが、一般的な空冷クーラーとはどのくらい違うかの目安にはなるだろう。
今回のテスト環境 | |
---|---|
CPU | AMD Ryzen 9 5950X |
マザーボード | MSI MAG B550 TOMAHAWK |
メモリー | XPG GAMMIX D45 DDR4(PC4-25600 8GB×2) |
SSD | XPG S50 lite 2TB |
ビデオカード | GIGABYTE GeForce RTX 2060 GAMING OC 6G |
電源 | XPG CORE Reactor 750W |
結果は以下の表のとおりで、XPG LEVANTE 360 ARGBの純正クーラーに対するアドバンテージは明らか。CINEBENCH R23実行中の最大温度は19度も低かった(AIDA64 Extremeで計測)。また、ベンチマークのスコアも2~3%程度ではあるが良くなっており、XPG LEVANTE 360 ARGBではブースト機能がより効果的に機能していることがわかる。
ここからさらにファンをXPG VENTO PRO 120 PWMに換装した場合も良い結果になった。温度はさらに下がり、CINEBENCH R23+純正クーラーとの温度差は22度に。ベンチマークテストのスコアも若干ながら向上した。静音性については、アイドル時は標準ファンのほうが若干静か。高負荷時は同じくらいだが、標準ファンだとファンの回転が上がる際に若干うねるような音がする(とはいえすぐに安定する)のに対し、XPG VENTO PRO 120 PWMはそうしたことがなく音質に安定感があるためか、体感的な感覚は数値よりも低い印象を持つ。
XPG LEVANTE 360 ARGB | XPG LEVANTE 360 ARGB (+XPG VENTO PRO 120) |
Wraith Spire RGB | |
---|---|---|---|
最大温度 | |||
PCMark 10 | 72 | 70 | 85 |
CINEBENCH R23/CPU | 65 | 62 | 84 |
AIDA64 Extreme /StressTest(10min) |
68 | 66 | 85 |
PCMark 10 | |||
PCMark 10 | 7793 | 7822 | 7736 |
Essentials | 10798 | 10824 | 19747 |
Productivity | 9769 | 9961 | 9761 |
Digital Content Creation | 12179 | 12046 | 11977 |
CINEBENCH R23(pts) | |||
CINEBENCH R23/CPU | 25173 | 25819 | 24348 |
同シングルコア | 1606 | 1624 | 1573 |
動作音(dB) | |||
アイドル時 | 35.2 | 35.8 | 34.6 |
CINEBENCH R23時 | 41.8 | 41.6 | 40.9 |
温度は、PCMark 10についてはPCMark 10の表示。CINEBENCH R23時はAIDA64 Extremeで測定している。
※室温21度、暗騒音32.6dB、ファン正面から30cmの距離で測定
ハイエンドCPUを安心して使える高性能な簡易水冷クーラー
XPG VENTO PRO 120 PWMへの換装も効果あり!
XPG LEVANTE 360 ARGBの冷却性能は、メインストリーム現行最速クラスのハイエンドCPUを運用するのに十分な水準にある。より強力なファンの換装も実際に効果があることを確認した。
参考用に使った純正クーラーではCPU温度が80度を超え、ベンチマークテストのスコアにも影響があったように、最近のハイエンドCPUの性能をフルに発揮させつつ安心して運用するには強力な冷却性能を持つCPUクーラーが必要だ。ハイエンドシステムを組む際の選択肢としてXPG LEVANTE 360 ARGBは有力だろう。
なお、ラジエータのファンを換装しての利用は、同じXPGブランドの製品を利用している範囲では保証対象内とのこと。また、いずれにせよ初期不良さえなければそうそう壊れる性質のパーツではないとも考えられる。ただ、標準ファンから、XPG VENTO PRO 120 PWMに換装すると、ファンのアドレッサブルRGBがなくなってしまい、イルミネーション演出がだいぶ地味になってしまう。その点は少し悩ましいところかもしれない。
→Amazon.co.jpへのリンク(XPG LEVANTE 360 ARGB)
→Amazon.co.jpへのリンク(XPG VENTO PRO 120 PWM)
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