新しいカタチで“音楽の力”を発信した音楽フェス「OMNIBUS ~The Circuit #回遊~」
11/6(土)・7(日)に、新しい音楽フェスティバル「OMNIBUS」が初開催された。11月6日(土)のDAY 1は「The Circuit #回遊」、11/7(日)のDAY 2は「The Hall #空間」と題され、2日間に計30組のアーティストが出演。その1日目、新宿で行われた「The Circuit #回遊」の様子をレポートする。
待望の生ライブでチケットはソールドアウト。入場規制が出る会場も!
初日「The Circuit #回遊」は、新宿ACB HALL、新宿Marzなど7つのライブハウスを巡ってライブを楽しむサーキット形式で開催された。チケットはソールドアウト。ライブを“生”で楽しめるこの日を、多くの人が待ち望んでいたようだ。
コロナ禍の厳しい状況下で開催の準備を進めてきたサンライズプロモーション東京のプロモーター室部長・沖本大地さんは、感慨深そうにこう話した。
「2020年の春頃からオンラインでは音楽フェスなどを開催してきましたが、今回、リアルにお客さんを入れてライブを開催できたということで、いい方向に状況が進んできたな、とうれしい思いです」
この約2年、多くのアーティストたちがライブ活動を自粛してきた。沖本さん自身も、今回のように多くのアーティストを集めてライブハウスでイベントを開催するのは約1年半ぶりだという。
「アーティストからも『こういう機会を与えてくれてうれしい』『東京のライブハウスで生のライブをできるのが楽しみ』という声をもらっています。結局、音を本当に感じられるのって生のライブしかないんですよね。配信ライブのよさはもちろん、ありますが、やはり実際のライブとは違います。生の音はいいな、と常々感じているので、今日はアーティストもお客さんも楽しんでいただけたらと思っています」
徹底した感染症予防対策で安全・安心なライブを実現
開催にあたっては、感染症予防対策もしっかりと行われた。マスク着用はもちろん、入場口では検温・手指のアルコール消毒を実施。各会場の入場人数も通常の50%ほどとし、客席は1マス空けるというソーシャルディスタンスも考慮された。
ライブハウスというと、観客が密集し、声を出して大盛り上がりする様子が想像されるが、今回、観客のマナーのよさには驚くばかり。どの会場も大入り満員だったが、歓声を上げる観客はおらず、拍手や手拍子をしながらアーティストの演奏やコールに応え、生の音を楽しんでいたのが印象的だった。
それは、来場者も感じていたようだ。
「今回のライブは入場人数が制限されていたり、会場にはファンが回っていたりしていて、安心して楽しめました。みんな声は出さずに、拍手で応えたりしながら、落ち着いて観賞していて。今日はなるべく多くの会場を回って生のライブを楽しみたいと思います」とは、埼玉県から参加した田中さん(女性・20代)。
一緒に参加した鈴木さん(男性・20代)も、こう話す。
「感染者数も落ち着いてきたので、そろそろライブに行ってもいいかなと思い、チケットを取りました。ライブに参加したのは2年ぶりくらいですが、やっぱり生の音は最高です! 音圧がいいんですよね。イヤホンや配信ライブで聞くのとはまた全然違います。感染症予防対策がきちんととられているライブだったら、今後も積極的に参加したいです」
今までライブ参加を控えてきた音楽ファンも、新しいライブの楽しみ方を見つけたようだ。