「DX ISV / AI、Buildパートナー」プログラムを発表、その他の中堅企業DX支援施策も強化
デル、事業変革目指す中堅企業をDXパートナーと支援するプログラム
2021年11月04日 07時00分更新
デル・テクノロジーズは2021年11月2日、中堅企業の事業変革を支援するマッチングサービス「DX ISV / AI、Buildパートナー」プログラムを開始すると発表した。中堅企業が事業変革を目的としたDXソリューションを自ら実装できるよう、企画から開発まで包括的に支援するもので、専門的スキルを持つDX ISV / AIパートナー、DX Buildパートナーとの間でマッチングを図る。
記者説明会に出席したデル・テクノロジーズ 広域営業統括本部西日本営業本部長の木村佳博氏は、今回のパートナープログラムを「明確な構想や実行中のプロジェクトがあり、専門的な技術をもつパートナーを探している企業を支援するブログラムになる」と位置づけた。
DXの「実装フェーズ」に移行する中堅企業をサポートする施策
DX ISV / AI、Buildパートナープログラムは、データ解析や機械学習、画像解析、ロボティクス、自然言語処理、5G関連技術を持つパートナー企業や、これらが稼働するインフラ基盤の導入、構築を支援する企業が参加して、DXを通じた事業変革を目指す中堅企業を支援するもの。
たとえば「企画」フェーズでは、中小企業診断士による事業計画や投資支援、また奈良先端科学技術大学院大学やdTosh、DN Technology & Innovationがサポートするデータサイエンス、開発支援、PoCを提供。「開発」フェーズでは、最適なDXソリューションを提供するパートナー企業とのマッチングおよび実装支援を提供する。今回はプログラム開始にあたり10社のDX ISV / AIパートナー、18社のDX Buildパートナーが発表されている。このパートナー企業は随時拡大していくという。
これにより、AIを活用したビジネスを含め、社内の業務効率やコスト削減から新規事業まで、DX関連技術を活用した事業変革を検討、推進する企業を包括的に支援していく狙い。
デル・テクノロジーズ 上席執行役員 広域営業統括本部長の瀧谷貴行氏は、同社が国内で実施した「中堅企業IT投資動向調査」によると42%の中堅企業がDXへの投資を確保、また22%が全社レベルでのDXを検討していることがわかり「2021年はDXの本格化に向けて再始動したと捉えている」と述べる。
ただし、中堅企業がDXの取り組みを進めるうえでは障壁もある。2021年前半には「着手すべき事業変革領域が判断できない」という課題が聞かれたことから、デル・テクノロジーズでは「中堅企業DXアクセラレーションプログラム」や「DXコンサルティングエコシステム」を通じて、専門的な技術を持つ企業との共創を実現するための各種施策に取り組んできた。
しかしDX実装フェーズに入ってくる2021年後半以降には、また新たな課題も浮上している。
「従業員100人から1000人未満の中堅企業では、情報システムに関わる人材が『5人以下』という企業が76%、さらに『1人あるいは0人』という企業も全体の32%を占める。今回のDX ISV / AI、Buildエコシステムを活用したプログラムは、こうした実態にある中堅企業で加速するDXを支援するための取り組みになる」(瀧谷氏)
「DXコミュニティ」新設などDXアクセラレーションプログラムを拡充
今回はDX ISV / AI、Buildパートナープログラムの発表以外にも施策が強化されている。ひとつめは、中堅企業向けDXアクセラレーションプログラムの強化である。
2020年2月からスタートした同プログラム(第1回)では、ビジネスコンテスト本戦で上位入賞した9社を対象に、デル・テクノロジーズと奈良先端科学技術大学院大学が共同で各社のDXプロジェクトを支援。2021年10月に最終報告会が行われた。また2021年11月からは、第2回のプログラムを開始することも発表している。
今回はプログラム内容強化を目的に、12月から新たに「中堅企業DXコミュニティ」をスタート。さらに「企業DXワークショップ」や「DXコミュニティ補助金セミナー」も開始する。
中堅企業DXコミュニティは12月以降、隔月で開催していく。有識者による基調講演やDX ISV、AIer、SIerによるミニセッション、カジュアルな情報交換会などを通じて学ぶことができるほか、さまざまなプレイヤーが参加するエコシステムを活用して、共創するためのプラットフォームを目指すという。ここでは「DX ISV AI、Buildパートナー」プログラムに参加する企業のセッションも行われる予定だ。
企業DXワークショップでは、着手すべき業務変革領域が分からないという中堅企業の課題に対応するために、社内の非財務情報を分析する手法として注目されているローカルベンチマークを活用した業務プロセス分析の体験を提供する。
またDXコミュニティ補助金セミナーでは、国の補助金制度や、都道府県および市区町村の補助金制度を紹介し、DXの推進に役立つ補助金活用法を提案するとしている。
「Dell de AI~デル邂逅(であい)プログラム」も強化
2つめは、2021年5月からスタートした「Dell de AI~デル邂逅(であい)プログラム」の強化である。
同プログラムは、AIをビジネスに活用したい顧客とAIビジネスを展開している顧客とのマッチングサービスであり、中堅企業に限定することなく幅広い企業を対象にしている。木村氏は「Dell de AIプログラムは、AIを活用したビジネス構築に最適なソリューションを持つ企業との邂逅(であい)を推進する」と位置づける。
これまでに9社のパートナー企業が参画し、各社が持つソリューションを活用しながら、AI導入に関して課題設定から実装、運用まで、ユーザー企業の実態に即した支援を行ってきた。またコミュニティを設置して双方向での情報交換の場を提供、国内外のAI活用事例の共有なども行ってきたという。
デル・テクノロジーズ 執行役員 製品本部長 データセンターソリューションズ事業統括の上原宏氏は、前述の中堅企業DXアクセラレーションプログラム、DX ISV / AI、BuildパートナープログラムでDXによる事業変革を網羅的に支援しつつ、中でもAI活用を検討する企業についてはDell de AIプログラムへ誘導すると語った。
今回は新たに、AIパートナー各社のソリューションを紹介するハンドブック「Dell de AI~デル邂逅マスターハンドブック vol.1」を発行したほか、11月5日にはAIパートナーのソリューションを紹介するとともに、企業のAI活用を促進するための「Dell de AIウェブセミナー」を開催することも発表した。
Dell de AIプログラムについて、上原氏は「来年度にはパートナー企業を30社まで拡大したい。その手応えもある」としたほか、「来年度には年間120件のAI案件を獲得し、デル・テクノロジーズはAIを活用する際に、相談でき、信頼できるベンダーであるとの認知を浸透させたい」と述べた。