MSIのフラグシップにふさわしい冷却性能と静かさ、そしてデザイン
組み立て済みでメンテナンスフリー、オールインワン型水冷CPUクーラーのトップグレード製品が登場、MSI「MEG CORELIQUID S360」
MSIから新型のオールインワン型水冷CPUクーラー「MEG CORELIQUID S」シリーズがリリースされた。MSIは主力のマザーボードやビデオカード、ノートPCなどとともに、PCケースや電源、そして今回の水冷CPUクーラーといったコンポーネントも展開している。その最新モデルであり、ついに「MEG」というトップグレードの製品である。今回は「MEG CORELIQUID S360」をお借りしたので製品を紹介していこう。
マザーボードでおなじみ、ゲーミングからOCまでトップグレードの「MEG」
冒頭でも紹介したとおり、MEG CORELIQUID SはMEGグレードだ。同社はすでに数モデルの水冷CPUクーラーを販売しているが、機能を絞り込んでコスパもよいゲーミングエントリーの「MAG」、そしてそのひとつ上でメインストリームゲーマー向けの「MPG」グレードに投入していた。
MEG CORELIQUID S360は型番からも分かるとおり36cmクラスのラジエータを採用するモデルだ。MEG CORELIQUID Sシリーズには28cmクラスのMEG CORELIQUID S280もあるが、そう言えば24cmクラスのモデルはない。もちろん12cmクラスモデルもない。空冷CPUクーラーに対する水冷CPUクーラーのメリットは、冷却液とチューブによって放熱部分を自由にレイアウトできる点と、ラジエータという放熱部分を大型化する際の制約が少ない点である。とくに後者は冷却性能に直結する。ハイエンドユーザー向けのMEGシリーズは、空冷CPUクーラーに対して大きなアドバンテージのある大型ラジエータモデルしかラインナップしないということなのだろう。
ではMEG CORELIQUID S360の詳細を見ていこう。オールインワン(簡易水冷)タイプなので、ヘッド、ポンプ、チューブ、ラジエータといった水冷CPUクーラーを構成する主要パーツは組み立て済みで、ユーザーが組み込み時に必要な作業はヘッド固定パーツの組み立てとラジエータの固定、ラジエータへのファンの装着と配線である。本格水冷と比べると組み込みの手間は少なく、また、簡易水冷はメンテナンスフリーであるため日頃はホコリの除去といったごく一般的な保守をするだけでよい。
ラジエータのサイズは約394×120×27mm。厳密には異なるが、一般的に12cm角ファンが3つ並べて搭載できるスペースが必要だ。自分のPCに組み込み可能かどうかは、購入予定あるいはお手元のPCケースの仕様を確認したい。
ポンプ部はAsetekの第7世代製品を採用していると言う。同社の製品としてはMPG CORELIQUID Kシリーズも同様のポンプを採用している。ポンプ部のトップカバーには2.4インチディスプレイが搭載されており、ここに温度などのハードウェア情報やGIFやMP4などのアニメーション、写真やテキストからお天気情報までさまざまな情報を表示できる。MPG CORELIQUID Kシリーズも同様の2.4インチディスプレイを搭載しているが、MEG CORELIQUID Sでは正式にビデオ/アニメーションに対応していることと、パネル駆動方式にIPSを採用していると明言しているところが異なる。
また、このポンプ部にはソケット周辺を冷却する6cm径ファンが内蔵されている。CPUソケット周辺には、CPUに電力を供給するVRM回路や、昨今のマザーボードではM.2スロットを置くモデルも多い。こうしたCPUソケット周辺にあるが温度管理も重要なパーツを冷却できるというのがウリだ。なお、この部分にファンを搭載するのはMPG CORELIQUID Kシリーズも同様。MSIの上位グレードモデルMEG、MPGの特徴となっている。
この記事の編集者は以下の記事もオススメしています
-
デジタル
MSI、インテル第12世代Coreプロセッサーに対応する水冷一体CPUクーラーのアップグレードキットを無償配布 -
デジタル
MSI、冷却性能だけでなく静音性にも優れた簡易水冷クーラー「MEG CORELIQUID S280/S360」を11月12日に発売 -
デジタル
MSI、インテル第12世代Core「Alder Lake」対応のZ690マザーボード3製品 -
デジタル
MSI、「CES 2022イノベーションアワード」にてモニター・周辺機器など16の賞を受賞 -
デジタル
MSI、インテル第12世代Alder-Lake CPU対応のZ690マザーボード3製品 -
デジタル
MSI、インテル第12世代Coreプロセッサーに標準対応する簡易水冷CPUクーラー「MAG CORELIQUID 240R V2」発売 -
sponsored
Intel第12世代Core自作でゲーミングだけでなく、映像編集にもおすすめのZ690搭載マザーボード、MSI「MAG Z690 TOMAHAWK WIFI」 -
sponsored
価格は低めでもCPU電源回路は妥協せず!コスパも放熱も優れたAlder Lakeマザーボード、MSI「MAG B660 TOMAHAWK WIFI DDR4」