オートバックスの旗艦店舗「A PIT AUTOBACS SHINONOME」は10月1日、店舗内にアバルトのカスタムショップ「La Buono コンシュルジュ TOKYO BAY」をオープンさせた。
初心者からサーキット指向まで
アバルト乗りなら一度は行きたい専門ショップ
La Buonoは、輸入車用チューニング・カスタマイズパーツの企画・開発を行なうアドバンスステップが運営する、アバルトに特化したチューニングブランド。既にハイパフォーマンスなアバルトの魅力を、バランスを崩すことなく保安基準に準拠したアイテムを用意する。なお、アドバンスステップは2008年、BMW専門店のStudieとともに初音ミクの痛車をSUPER GTに参戦させたことでも知られている。
ガラス張りの店内には、アバルト595用のマフラーやサスペンションなどのカスタムパーツやインテリアパーツが数多く展示されている。早速店員さんに話を伺ってみた。まずはどうして、オートバックスの店内にアバルト595の専門ショップが立ち上がったのだろう?
「A PIT AUTOBACS SHINONOMEでは、毎月第3日曜日にモーニングミーティングというイベントを実施しています。このイベントは毎回テーマが決められているのですが、中でもアバルトの回が大変好評だったらしいのです。その反響の大きさから、東雲店側からアバルトのショップインショップをしませんか? というお声がけをいただきました」とのこと。
次に気になるのは、すでに世界観も含めて完成されているアバルトに手を入れるユーザーがいるのか? という点。「むしろスポーツ系の車種だからこそ、アバルト595をベースにチューンを楽しまれる方が多いようです。逆にFIAT 500をカスタムされる方は少ないようです。アバルト595の魅了は、サイズもさることながら、左ハンドルMT仕様が用意されている数少ないクルマなんです。いわゆるホットハッチのベース車として、アバルト595を選ばれる方は多いですね」。
では、どんなアイテムが人気なのだろう。「まずはスプリングですね。比較的予算を抑えて、車高を下げつつ、乗り心地が改善できます。ノーマルの足は硬めのセッティングですからね。併せてマフラーも人気です。ノーマルの音は勇ましいので、夜の住宅街だとご近所から……。でも、このマフラーはノーマルよりも音質が低下しているのでご好評をいただいています」なのだとか。また足元のドレスアップに好適な、鍛造ホイールの名門であるTWSのカスタムホイールなどラインアップされていた。
「人気なのが、このコックスボディーダンパーですね。これはヤマハのパフォーマンスダンパーをベースに、アバルト595用にカスタマイズしたものです。左右を締結するタワーバーと異なり、衝撃を吸収する作用がありますから、乗り心地やハンドリングの向上が期待できるパーツです」とのこと。実は10月2~3日にかけて、愛車にボディーダンパーを取り付ける体験試乗会を実施したほか、10月17日に予定されているアバルトのモーニングミーティングの後にも、同様の体験試乗会を開催するとのこと。「東雲店のあたりは、大型トラックが多く通りますので、道に轍ができているんですよ。ですからアリナシの効果はハッキリわかりますね」。愛車でこういったアリナシの効果が試せるのはうれしい限り。ぜひチェックしてほしい。
また、身長の高い方やサーキット走行時にヘルメットを着用する方に向けた、ローポジションのシートレールも好評とのこと。「アバルト595のシートはとてもホールド感がイイですから、そのまま使えるシートレールの需要は高いですね」なのだそう。
こうした機能的なパーツのみならず、ドレスアップパーツも数多く用意。人とは違うアバルト595を仕上げたい方には見逃せないアイテムだろう。
個人的に気になったのは、メカメカしさが印象的なウルトラシフター。パッと見た時、シーケンシャルシフトのようにIパターンかと思ったが、Hパターンのままとのこと。ただし、超クイックシフトな上に、剛性感も抜群の逸品なのだとか。このシフトフィールは試してみたい!
A PIT AUTOBACS SHINONOMEでは、現在アバルト595のショップデモカーを開発中とのこと。こちらにもLa Buonoのパーツが組み込まれる予定だ。
最近数が少なくなったMTのホットハッチ。その候補としてアバルト595の魅力を十分に引き出すショップが都内にできたことを素直に喜びたい。