一方でファーウェイのパブリッククラウドはすでに世界5位に
そのHUAWEI CONNECTでは、パブリッククラウドサービス「HUAWEI CLOUD」がテーマの中心となった。ファーウェイは上海で開催した2017年の同イベントで、「世界5大クラウドに入る」と宣言した。筆者は驚くとともに慌てて指を折って事業者を数えながら、ファーウェイがどこを抑えて(まずは)5位に食い込むつもりかと思案したものだ。
あれから4年。Gartnerによると、本国(中国)のIaaSにおけるシェアはAlibaba Cloudについて2位、グローバルでも5位(Amazon、Microsoft、Alibaba、Googleに次ぐ)となっている。いやはや、しっかり目標を達成していたようだ。
ファーウェイは今年のイベントで、230万人以上の開発者、6000社以上の技術パートナーがHUAWEI CLOUDに参加していると述べている。世界27地域に61アベイラビリティゾーン(AZ)があり、世界170ヵ国をカバーしているそうだ。
そして、分散型クラウドネイティブサービス「HUAWEI CLOUD UCS」を発表。UCSとはubiquitous cloud-native serviceの頭文字を取ったもので、クロスクラウド、クロスリージョンでクラウドネイティブを実現するサービスだそうだ。
法人向け事業は、通信事業者向け、消費者向けに続く第三の柱として暖めてきたようだ。とは言え、同社の事業全体の10%を占める程度で、まだまだスマホのマイナスを相殺するレベルとは言えない。
筆者紹介──末岡洋子
フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている
この連載の記事
-
第342回
スマホ
AR/VRの長すぎる黎明期 「Apple Vision Pro」登場から6ヵ月、2024年Q1は市場はマイナス成長 -
第341回
スマホ
世界で広がる学校でスマホを禁止する動き スマホを使わない時間を子供が持つことに意味がある? -
第340回
スマホ
対米関係悪化後も米国のトップ大学や研究機関に支援を続けるファーウェイの巧みな戦略 -
第339回
スマホ
ビールのハイネケンが“退屈”な折りたたみケータイを提供 Z世代のレトロブームでケータイが人気になる!? -
第338回
スマホ
ファーウェイはクラウドとスマホが好調で大幅利益増と中国国内で復活の状況 -
第337回
スマホ
米司法省、アップルを独禁法違反の疑いで提訴 その中身を整理する -
第336回
スマホ
Nokiaブランドのスマホは今後も出される! バービーとのコラボケータイ、モジュール型などに拡大するHMD -
第335回
スマホ
ファーウェイスマホが中国で好調、次期HarmonyOSではAndroid互換がなくなる!? -
第334回
スマホ
Nokiaのスマホはどうなる!? HMD Globalが自社ブランドのスマホを展開か -
第333回
スマホ
アップルがApp Storeで外部決済サービスを利用可能に ただし手数料は27% -
第332回
スマホ
米国で特許侵害クロ判定で一時は米国で販売停止のApple Watch、修正は認められるか? - この連載の一覧へ