ゲーム・動画……学習以外の利用が大きな課題
次に、教職員や保護者は、学習者(児童・生徒)についてどのような点を課題と考えているのだろうか。
まず教職員は、学習に関係ないサイトを見ていることを心配する一方で、教える側としてのリテラシーやICT環境の不足、そして家庭や個人による差が大きいことを課題だと感じている。
保護者も、子どもがYouTubeを見たり、ゲームばかりするなど、学習目的以外で端末を利用することに対して懸念を抱いている。実際、このような問題は多く報告されており、その結果、自治体によっては満足に使えないほどの厳しいアクセス制限につながってしまっていることも多い。
保護者はそのほかに、子どもにとって操作が難しいこと、個人情報漏洩の不安、端末が重いため登下校時に負担となることなども懸念している状態だ。
学習以外での利用は全体的な課題となっている。とはいえ、それを恐れて制限し過ぎると学習にも活用できず本末転倒になってしまう。目的意識を持たせて、適切な活用できるように指導・見守りが必要な部分だ。学齢ごとにどの程度の制限が適切か、安全を守りつつ学習上の利用の妨げにならないためにはどうすればよいかは今後議論が必要な部分だろう。