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大きすぎないサイズなのにゆとりのスペースが魅力!

メッシュパネルで通気良好、グラボ縦置きも可なミドルタワーPCケース「XPG DEFENDER」「XPG DEFENDER PRO」レビュー

文● 鈴木雅暢 編集● ASCII

提供: エイデータテクノロジージャパン

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今回はミドルタワーPCケース「XPG DEFENDER」「XPG DEFENDER PRO」を詳しくレビュー

 PCケースの役割は、パーツの格納とシステム全体の放熱。ハイエンドクラスになると、マザーボードもATXより奥行きが長いE-ATXに対応した製品が多いし、ビデオカードも高性能な製品ほど大型のクーラーを搭載していて全長が長い。

 ハイエンドPCを自作する際には、こうした大きなパーツをしっかり収納し、かつ合理的なエアフロー設計がされたPCケースを使いたい。そこでお勧めしたいのが、ADATAのゲーミングブランド「XPG」シリーズのE-ATX対応PCケース「XPG DEFENDER」と「XPG DEFENDER PRO」だ。

XPG DEFENDERは、E-ATXフォームファクターにも対応した大きめのPCケース。強化ガラス仕様のサイドパネルを採用しており、グラボの垂直配置にも対応する

 ゆとりのある内部スペースに高い通気性、強化ガラス仕様のサイドネル、ビデオカードの垂直搭載対応といった仕様が特徴で、ハイエンドシステムに最適だ。両者の仕様はほぼ共通だが、「XPG DEFENDER PRO」は標準のファンがアドレッサブルRGB対応となっており、イルミネーション演出も楽しめる。今回は実機を入手したので、DEFENDERを中心に内容を詳しく見ていこう。

XPG DEFENDER PROの基本仕様は、XPG DEFENDERと共通。違いはフロントマスクのデザイン、そしてファンの仕様。アドレッサブルRGBに対応し、制御ボタンも用意されている

Amazon.co.jpへのリンク(XPG DEFENDER)
Amazon.co.jpへのリンク(XPG DEFENDER PRO)

普通サイズながらゆとりのハウジング、実用十分な拡張性

 両製品のサイズは、220(W)×492(D)×441(H)mm。ATXケースとしてはほぼほぼ普通くらいではあるが、内部スペースは広く、ATX(305×244mm)よりも奥行きが長いE-ATXフォームファクター(305×330mm)のマザーボードにも対応する。

DEFENDERの内部。本体サイズは220×492×441mmで、内部のスペースにはゆとりがあり、奥行き最大330mmのE-ATXにも対応する。DEFENDER PROも基本的には共通だが、アドレッサブルRGB用の配線用のケーブルが用意されている

 そのほかのパーツのクリアランスも余裕をもって確保されており、CPUクーラーは全高170mmまで、ビデオカードは380mmまで、電源ユニットは220mmまでと、最上位クラスの大型パーツを選んでも問題なく格納できる。

電源の奥行きは最大で220mmまで対応。ケーブルのスペースを考慮すると180mmあたりまでが無難だが、最近の電源は1500Wクラスでも160~180mmの製品が多いだけに十分なスペースがあると言える

2.5インチベイは4基あるので実用十分な拡張性

 標準サイズながら内部スペースに余裕があるのは、旧型のPCケースでよく見られたフロント側ドライブベイを省いた構造上の利点が大きい。

 そのため、2.5インチストレージの搭載数は最大4基(うち2基は3.5インチと排他利用)とやや少なめだが、メインストレージのフォームファクターはすでにM.2が主流であり、一般的な用途では実用十分だろう。

電源脇に、2基の3.5/2.5インチのHDD/SSDが格納できるドライブケージがある。1基ずつトレイで引き出して作業できる

 具体的には、ケース下部のドライブケージに2.5/3.5インチベイを2基、マザーボードベースの裏に2.5インチベイを2基備える内容だ。

マザーボードベース裏にも2基の2.5インチSSD/HDDを搭載できる

垂直配置に対応! グラボをしっかりアピールできる

 左サイドパネルは3mm厚の強化ガラスを利用し、内部のパーツがよく見える。裏面配線に対応し、電源は下部配置。強化ガラスの面からは配線をほとんど見せないようにすることが可能だ。

 拡張スロットの垂直配置用ブラケットが付属しており、垂直配置ができるのも特徴。GPUクーラーのデザイン、LEDによるイルミネーション機能などを強化ガラス越しにバッチリ見せることができる。

搭載するグラボは360mmあたりまでが無難だが、NVIDIA GeForce RTX 3090のリファレンスボード(313mm)も余裕を持って収まる。写真のカードはGeForce RTX 3060Ti

 実際に垂直配置するためには、PCI Expressのライザーケーブルがをユーザーが別途用意する必要がある。今回はケーブル長20cm、スロット部分が直角についているタイプを利用したが、ボード下のスペースにも余裕があるので、ケーブルの仕様はそれほど神経質になる必要はなさそうだ。

 ただ、本製品に限ったことではないが、重量級の長いカードの縦配置は横配置より不安定になりがちだ。別途ビデオカード用のスタビライザーパーツをプラスするのがおすすめだ。今回は、長尾製作所の「VGAサポートステイ」を利用した。

冷却効率に優れたメッシュデザインがうれしい

 エアフロー効率、冷却拡張性の高さも特筆できる特徴だ。フロントマスクとトップは全面メッシュ仕様。電源部や背面部、拡張スロットのブラケットにも通気口を多数空け、通気性を最大限に確保している。

 フロントマスクとトップにはホコリの侵入を防ぐ着脱式フィルターを装着しており、メンテナンスも簡単だ。

フロント部。メッシュ仕様のフロントマスクの内側にはホコリの侵入を防ぐ着脱式のメッシュフィルターも用意されている。写真はDEFENDER

 前面のファン搭載部分は、120mmなら3基、140mmなら2基を装着可能。天面は120/140mmとも2基まで、背面は120mmファンを1基搭載できる。標準では前面に吸気用ファンを2基、背面に排気用120mmファンを搭載し、効果的なエアフローを作り出している。

最大3基の120mmファン、または最大2基の140mmファンが装着可能だ。写真はDEFENDERで、120mmファン(XPG VENTO 120mm)を2基標準で搭載している

背面のファンの部分、ブラケットはパンチ加工で通気性を確保している。こちらもDEFENDERで、標準で120mmファン(XPG VENTO 120)が装着済みだ

 また、水冷クーラーのラジエータについては、前面は最大360mm、天面は最大280mm、背面は120mmまで、それぞれ装着できる。

トップも全面パンチ加工。マグネット着脱式のメッシュフィルターが装着されている

前面端子は、USB3.2 Gen1 Type-A×2、マイク/ヘッドフォン端子×1。写真はDEFENDERで、電源ボタンの脇にリセットボタンがある

DEFENDERの背面ファン(XPG VENTO 120)。1200rpmで最大風量45.3CFM、最大風圧0.68mmH2O、ノイズレベル23dBAというスペックだ

DEFENDERの前面ファン(XPG VENTO 120mm)。下にもう1基追加できるスペースがある

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