RemoSpaceという会社が、新しい通信サービスと、同時翻訳ができるオンライン会議シムテムを発表すると聞き、今日2日に開催された発表会を取材しました。
RemoSpaceは今年4月に設立された新しい会社ですが、発表会に登壇したのは、モバイル業界ではよ~く知られている方でした。あの増田 薫さんです。かつて、プラスワン・マーケティングという会社で「FREETEL」ブランドのスマホ事業を展開し、経営破綻後に、TAKUMI JAPANという新会社を設立し、「eTalk」という翻訳機をリリースし、さらにスマホや格安SIMも手がけるなど、なにかと注目を集めることが多いお方です。
ですが、増田氏はRemoSpaceのCEOではなく「ファウンダー(創業者)」とのこと。ちなみに、代表取締役でCEOの大仲泰弘氏は、プラスワン・マーケティング時代から増田氏と一緒に仕事をされている方なので、RemoSpace自体がプラスワン・マーケティングの流れを汲む会社と捉えてよさそうです。
月額990円で10GBまで使える「REMOモバイル」
今回発表されたサービスは2つ。まずは「REMOモバイル」。いわゆる格安SIMサービスです。セールスポイントはスバリ安さ。データ専用で1GBは月額490円から利用でき、10GBは月額1280円。しかも、初回1万人限定で、解約するまでずっと安くなる「リモ割」が提供されます。これにより5GBは月額890円、10GBプランは月額990円で利用可能に。さらに、通常は3300円の初回手数料が2200円に割引されます。
利用する回線はドコモのみで、当面は4G LTEまでを提供。将来的には5Gにも対応させる予定で、ニーズに合わせてサービス内容を拡張することも考えているそうです。
同時翻訳でオンライン会議ができる「RemoSpace」
もうひとつ発表されたのが「RemoSpace」というサービス。コロナ禍で普及したオンライン会議に、海外出張に行きづらいことでニーズが高まっている同時翻訳を融合させたシステムです。
たとえば、日本語を話す人と英語を話す人、中国語を話す人の3人でオンライン会議をする場合、3人がそれぞれの言語で話しても、日本語を話す人には、他の2人が話す言語が日本語に翻訳されて表示されます。英語を話す人には、英語の翻訳、中国語を話す人には中国語の翻訳が表示されるわけです。
海外のビジネスパートナーやクライアントなどとオンライン会議をする場合に、英語が苦手な人がコミュニケーションに苦労することはなく、通訳を雇ったりする必要もなくなります。会議中の音声がテキスト化されるので、会議終了後に、そのテキストを丸ごと議事録としてダウンロードすることもできます。
発表会では、実際の利用シーンを録画した映像が公開されましたが、会議中の操作は一切不要で、言語に関係なく、話し手を自動で認識して、聞き取った元の言語と翻訳結果が表示されました。
サービス開始当初は、日本語、英語、中国語(簡体字)、韓国語、ベトナム語の5ヵ国語に対応し、今後112言語に拡大する予定とのこと。対応OSはWindowsとAndroidですが、iOSにも対応予定で、macOSへの対応も検討しているそうです。
「RemoSpace」は、主にB2Bのサービスになるため、発表会では具体的な利用料金は明かされませんでした。とは言え、通訳を雇用したり、オンライン会議専用の通訳サービスを利用したりするよりも経済的とのこと。
発表会の後で、実際にRemoSpaceの方々が使う様子もチラリと見せていただきましたが、相手が話した言葉が次々に翻訳されて表示されるのは非常に便利。一般ユーザー向けにも提供してほしい!と思ったりもしました。今後のサービス拡張にも期待しましょう。