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コロナ禍でレジでの非接触決済が増えている? アメックスが調査

2021年08月27日 17時00分更新

文● 貝塚/ASCII

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 冒頭の、タッチ決済というテーマに戻ろう。同じ調査で、コロナ禍により普段の買い物での支払い方法が変化したかを調査したところ、「現金」の利用については「変わらない」という回答が59.3%にのぼったものの、「減った」という回答も38.0%ほどあったという。テレビなどで盛んにキャッシュレス決済が勧められていたことも手伝ってか、今回の調査対象の範囲では、かつての現金派10人のうち、4人弱はキャッシュレス派に転向したことが読み取れる。

同調査によれば、キャッシュレス決済の機会は増えている

 キャッシュレス決済の機会が増えた人に対して、どの方式の機会が増えたのかを、複数回答が可能なかたちで調べたところ「スマホ決済(QRコード/バーコード式)」が56.3%、「スマホ決済(タッチ式)」が47.2%、「クレジットカード(タッチ式)」が43.6%という結果になり、非接触形式の決済方法が伸びていることがわかる。

 コロナ禍で「タッチ式決済の利用が増えた」という回答は全体の38.7%で、「現金の利用が減った」という回答の38.0%と、ほぼ一致している。特に20代では、47.6%が「タッチ式決済利用が増えた」と回答しており、若年層では、より一層タッチ式決済を利用する傾向が強いこともわかる。

早くて簡単、しかも衛生的なタッチ決済

 アメリカン・エキスプレスのクレジットカードも、タッチ式決済用のICチップを内蔵しているが、はじめに書いたように、このユーザー数も急伸しているのだという。以下は、新型コロナウイルスによる感染症の影響が国内で深刻化しはじめた2020年3月を100とした場合に、累計のユーザー数がどのように伸びていったのかを示したグラフだ。

アメリカン・エキスプレスのユーザーのうち、タッチ決済を利用した累計のユーザーの伸び率を示したグラフ

 グラフでは個人利用と法人利用を分けているが、いずれも大きく伸びており、2020年の11月には2倍、2021年の5月には3倍に達し、2021年には個人利用で3.3倍、法人利用で3.6倍という数値になっている。

 コロナ禍が始まった頃、硬貨や紙幣に付着した新型コロナウイルスは、どの程度の期間、感染力を保っているのかといった話が何度も報じられていたように思う。元々、「お金は多くの人の手に触れるので、衛生的ではない」という考え方は一般的であるように思うが、コロナ禍によって、その意識が強まった部分がある。

 そういった事情も手伝って、タッチ決済の利用者が増えるという現象が起きているのだろう。実際に私も支払い時にクレジットカードを選択する機会が急激に増えた内のひとりだが、某大手コンビニエンスストアでは、「クレジットで」と伝えると、店員さんが、従来通りのICチップ式、タッチ式のいずれもで決済できるモードにレジを切り替えてくれる。店員さんにクレジットカードを手渡す必要すらなく、財布から取り出して、自分でタッチし、財布に戻すだけで会計が済んでしまうのだ。

 「素早い決済によって、混雑を緩和できる可能性がある」ことと、「人や物との接触の機会を減らして、感染リスクを低減できる可能性がある」という両面で、タッチ決済が伸びているというのは、頷ける話だ。まだ試したことがないという人も、手元のクレジットカードを確認し、タッチ決済に対応しているようなら、ぜひ利用してみてはいかがだろう。

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