今年もあっという間に半年が過ぎてしまいましたね。
終わりの見えない新型コロナウイルスの影響によって、私たちの生活様式は大きく変わってしまいました。
特に飲食業は苦しい思いをしているお店が大多数です。
例年に比べると新規オープンのラーメン店も減ってはいますが、このコロナ禍でも高い志を持って開業したお店があります!
今回は、武蔵野・多摩地区で今年上半期にオープンした新店の中から注目のお店を何軒かピックアップして、前編・後編の2回に分けて紹介させていただきます。
【麺屋 YAMATO@三鷹台】
三鷹市下連雀にある人気店「中華そば 向日葵」の2号店として、1月18日にオープン!
「向日葵」女性店主の旦那さんが経営する三鷹台の「SAKABA YAMATO」内にて、期間限定で「向日葵 -beyond-」として営業していましたが、新たに近くに独立店舗を構え、屋号も「麺屋 YAMATO」と変えて新規オープンしました。
鳥取県産の大山どりをメインに、羅臼昆布や鮭・鮪・鯖・鰹の4種の節等の魚介を加えた出汁に、3種の醤油を使用した醤油ダレを合わせたスープは、流行りの淡麗とは一味違う出汁の厚みや醤油の味わいが活きたオリジナリティのある味に仕上げてあり、3種類の国産小麦を使用したという全粒粉入りの中細手揉み麺の豊かな風味とベストマッチ!
スープは勿論、麺やトッピングも自家製にこだわり、お子様からお年寄りまで毎日食べても飽きのこない優しい味わいを楽しめます!
【中華そば 一清@武蔵小金井】
塩ラーメンの人気店「町田汁場 しおらーめん進化」で5年間修業された方が独立し、6月16日にオープン!
名店出身というだけでなく、確かな味を提供する事で、オープンからまだ日は浅いですが既に行列の出来る人気店となっています。
大山どりを主軸に、節系や煮干しなどを加えたという清湯系の塩味のスープは、味つけは控えめで一見穏やかにも感じる味わいながら、大山どりの旨味の力強さに魚介が合わさる事で相乗効果が生まれ、出汁の持つ深いコクや旨味が主役となり、穏やかなのにグッと引き込まれる不思議な感覚。そんなスープと、あさひや製麺所のソフトタッチでしなやかな啜り心地の細麺が見事に合致した一杯!
【たなか青空笑店@西武柳沢】
福生の名店「カッパ64」で店長を務めていた方が独立し、3月16日にオープン!
「カッパ64」の経験を活かしつつも、ご自身の色を出したラーメンを提供する、今後の活躍が楽しみなお店です。
「タナニボ」と銘打つだけあって、メインは「煮干し」!
セメント色をしたスープは、煮干しの味を存分に楽しめる「煮干し味」と言って良いような煮干し感がありながら、エグミや苦味などは一切無く、まろやかな濃厚感を楽しめる優しい味に仕上げられていて、心地良いコシと豊かな風味を楽しめる自家製の中細麺と見事にマッチした一杯!
【味噌もりNOODLE みやみや@豊田】
聖蹟桜ヶ丘にある人気店「味噌ぶりNoodle みやみや」、八王子にある「鶏びあんSoba みやみや」に次ぐ3号店として6月1日にオープン!
拘りのあるラーメンが定評の“名店”と呼ばれるお店がフードコートに参戦という事で話題になりましたが、フードコートでもハイクオリティなラーメンを提供してくれています。
地鶏を使った鶏感満載な出汁に、小豆島産たまり醤油と島根県産生醤油を使用した醤油ダレの厚みが合わさった旨味たっぷりの清湯スープに、北海道産小麦「きたほなみ」100%の低加水細ストレート麺の豊かな風味とザクザクとした歯切れの良い食感を楽しめる一杯!
【立川たんぎょう 菜花@立川】
多摩地区のみならず全国区の有名店「鏡花」のニューブランドが、4月29日にオープン!
創作性の強い「鏡花」とは違った、親しみやすい「たんめん」と「餃子」のセット「たんぎょう」のお店。
大量の豚骨と6種類の香味野菜を使ったという出汁。純米吟醸酒を室町時代からの古式手法である煎り酒にして、南高梅・貝類・茸類の旨味を厳選した塩で閉じ込めたという塩ダレ。さらに植物由来の2種の油と3種の葱で仕上げた香味油を合わせたこだわりの詰まったスープに、三河屋製麺の旭川ラーメン風細縮れ麺を合わせた一杯は、素朴なのに深いコクと旨味を楽しめます!
たんめん以上に印象深いのが餃子!
最高級国産小麦「ゆめちから」を使用した特注の皮に、豚肉とキャベツの旨味をマー油香る豚骨スープで整えたというたっぷりの餡が詰まった大きなもので、カリッとした歯応えとモチモチ食感が楽しめる絶品餃子です!
【ラーメン 前原軒@武蔵小金井】
豚骨ラーメンの名店「田中商店」の生みの親である田中剛氏が味作りをした“家系ラーメン”のお店として、4月8日にオープン!
「吉村家」を始めとする本流の家系ラーメンへのリスペクトから「○○家」とはせず、地元の小金井市前原町の方々から愛されるお店となれるように「前原軒」と名付けられました。
今や何処でも食べられると言っても良い程に市民権を獲得した“家系”ですが、本家である横浜の「吉村家」の味を知る人は意外と少なく、亜流の味を“家系”として認識している人も少なくない現状ですが、ここは武蔵野・多摩地区において言えばかなり本流に近い味を楽しめる仕上がりで、濃厚な豚骨の旨味に醤油ダレをしょっぱく感じる位にビシッと効かせた、インパクトを持った味わいを楽しめます!
例年に比べて新規オープンのお店の数は少ないですが、コロナ禍でオープンする覚悟や意気込みをとても強く感じ、ハイレベルな新店が多い印象を受けました。遠くから訪れても満足できるお店ばかりなので、ぜひ足を運んでみてください!
凄い新店をまだまだ紹介いたしますので、後編もどうぞお楽しみに!
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくは各店舗にご確認ください。
ZATSU
2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。
本人ブログ(https://zatsu-ke.blog.jp/)
本人Twitter @zatsu_ke