20GBで2000円台の新料金プラン登場から進んだスマートフォンのプラン刷新。サブブランドやMVNOの格安SIMでも、さらに安くなった新プランが相次いで登場する一方で、取り残されたのでは? と思いがちなのがいわゆる“ガラケー”とも呼ばれるフィーチャーフォン(ケータイ)向けの料金プラン。しかし少し前に各社刷新しており、便利かつお手頃に使えるようになっている。もし、何年もプランを変えずにケータイを使い続けているのなら、しっかり見直しておきたい。
最新プランは月額1320円で最低限のパケ代込み
通話料以外で料金上昇の恐れなし
以前にケータイを使っていたときの料金を思い出してほしい。基本料金のほかにISP料が300円、さらにパケット代が500円~5000円程度の2段階定額制が一般的だった。基本料金は若干の無料通話分を含んだ場合で2000円前後となり、合計で3000円程度の金額を払っているというパターンが多いはずだ。
しかも、パケット代の2段階定額がくせ者で、テキストメールだけ受信していれば最低金額で済むこともあるが、写真付きメールが多く送られてくると料金が跳ね上がってしまう。そのために通信量を気にしながら使っていたパターンも多いだろう。
しかし、プランは移り変わり、2019年末頃に各社からケータイ向けの新プランが登場して、料金上昇をあまりに気にせずに利用できるようになっている。
現在のケータイ向けの主力プランは、ドコモは「ケータイプラン」、auが「ケータイシンプルプラン」というもの。無料通話分はないものの月1320円で100MBのデータ通信とISP料も込みになっている。電話の発信をまったくしない場合だとこの金額だけで利用できる(ユニバーサルサービス料などは別途必要)。ソフトバンクも基本的には近い内容で、1078円の基本プランに加えて、330円の「ケータイ100MBプラン」の合計で月1408円となる。
月100MBというデータ通信量は、メールが中心のケータイでは十分だろう。また、この通信量を超過してしまっても、まったくデータ通信ができなくなるのではなく、速度制限がかかる(最大128kbps)のはスマートフォンと同じ。追加チャージをしなければ請求額が上がることはない。そのため写真付きメールが送られてきても安心 だ。
また、現在の“ガラホ”と呼ばれる内部的にはスマートフォンベースでLTEに対応したケータイでは、Wi-Fi接続ができる機種が多く、固定回線がある自宅では通信量の消費無しという使い方も可能だ。
なお、過去のプランでは一般的だった2年契約だが、現行プランでは実質的に無いに等しい。ここまでに示したのはドコモとauは2年契約時の金額だが、途中解約での違約金はわずか1100円であるほか、2年契約を結ばない場合も月187円のプラスで済む。違約金が1100円ならば半年以上契約していれば2年契約しても損することはない。また、ソフトバンクは2年契約自体がなくなっている。
もちろんスマホと同じくかけ放題の追加も可能
長電話の機会が多い人におすすめ
月1323~1408円で使える現在のケータイ向け料金プランだが、電話をかける機会が多い場合は、通話定額オプションも追加できる。通常の通話料は30秒22円だがオプションの追加で、1回5分まで、もしくは時間制限無しでのかけ放題が実現される。オプションを含めた料金は以下のようになる。
各社ケータイ向け基本プラン+通話定額オプション一覧 | |||
---|---|---|---|
(税込) | ドコモ | au | ソフトバンク |
基本プラン (100MB込み) |
ケータイプラン | ケータイ シンプルプラン |
基本プラン+ケータイ100MBプラン |
1320円 | 1320円 | 1408円 | |
通話定額 (1回5分まで) |
5分通話無料オプション | 通話定額ライト2 | 準定額オプション+ |
770円 | 880円 | 880円 | |
通話定額 (かけ放題) |
かけ放題オプション | 通話定額2 | 定額オプション+ |
1870円 | 1980円 | 1980円 | |
基本プラン +かけ放題 |
3190円 | 3278円 (データ1GB) |
3388円 |
auでかけ放題にする場合は、かけ放題と1GBの通信量がセットの「ケータイカケホプラン」があり、ケータイシンプルプランにオプションを付けた場合よりも22円安い、月3278円で利用できる。また、ソフトバンクは100MBのデータ量のほかに3GBのデータ量の「ケータイ3GBプラン」も用意されており、データ量が多い人にも向いている。
かけ放題をセットにしても、月3000円強でなかなか便利。もちろん3大キャリアなら、引き続きキャリアメールが利用でき、窓口での対応などフルサービスが受けられる。3大キャリアのスマートフォンの主力プランに比べると安い料金でもあり、通話を最優先とするなら十分に魅力的なサービスとなる。
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