ヤフーは7月8日、「ヤフオク!トピックス」において、「いたずら入札」防止の取り組みについて紹介した。いたずら入札は、落札後、出品者に速やかに連絡せず、商品代金を支払わない場合など、購入する意思のない入札とみなされる行為で、同社はヤフオク!のガイドライン細則(利用規約)で禁止している。
同社は、3月に「ヤフオク!で応援プロジェクト」、6月に高級車オークション「Collection Car Auction」において入札時の本人確認を導入している。いずれも本人確認によりスムーズに決済・取引が完了したことから、価格の高騰が予想される商品の入札時に本人確認を必須化することが、いたずら入札の抑止につながるとしている。
今後も、コレクション性のある商品が出品され、価格の高騰が予想される特定のオークションにおいて、真剣に商品を購入する意思のある人だけがオークションに参加できるよう、入札を希望する方は事前の本人確認を必須とする。
入札を希望する場合、入札で使用するYahoo! JAPAN ID、氏名、住所を登録し、その情報と一致する本人確認書類をアップロードする必要がある。提出された本人確認書類と登録情報をヤフオク!にて審査し、審査に通ると該当オークションに入札ができる。
現在、事業者による特定のオークションで事前の本人確認を導入しており、今後は個人の出品者にも適用範囲の拡大を検討するという。
また、いたずら入札を事前に防ぐため、評価などさまざまな情報を調査し、いたずら入札を行なったとみられるユーザーに対して利用停止などの措置を行なっている。実際にいたずら入札をしたYahoo! JAPAN IDだけでなく、関連するYahoo! JAPAN IDを調査し対応することで、同利用者によるいたずら入札を阻止している。
さらに、出品者はオークション出品時に自身の商品に入札できるアカウントを制限できる。評価が一定レベル以上の人のみが入札できる設定(入札者評価制限)や、SMS認証、Yahoo! JAPANの他のサービスにて住所氏名などの本人確認情報を確認済み(前述の本人確認とは異なる)であるなど、登録情報に一定の信ぴょう性のある利用者のみが入札できる設定(入札者認証制限)がある。
落札後に落札者と一切連絡が取れないなど、いたずら入札と思われるトラブルが起こった際には、落札システム利用料や、自動車など一部のカテゴリへの出品時にかかる出品システム利用料、オプション利用料など、そのオークションにおいてかかった費用を返金する制度も設けられている。
同社は今後も、不適切な入札の可能性が高いと判断した場合には入札をさせない仕組みや、ブラックリスト整備などの対策強化を図るとしている。