パナソニック コネクティッドソリューションズとパナソニック システムソリューションズ ジャパンは6月25日、佐江戸事業場に、Sub6帯域(4.6 GHz~4.9 GHz)を活用したローカル5G SA(スタンドアローン)システムやマルチアクセス制御の実証、検証ができるラボ「Network Connect Lab」を開設したと発表。
パナソニックでは、ユーザーとの共創の場として2018年にカスタマーエクスペリエンスセンターを開設した。Network Connect Labは、ユーザーやパートナー企業がさらに踏み込んだ実証と検証を実施できる場として開設したとのこと。
Network Connect Labは、実験試験局免許を取得したローカル5Gの通信エリアであり、測定器などの設備も活用して、ソリューションや製品のシステム評価が可能な環境を提供するとしている。具体的には、ローカル5Gによるロボットアームの遠隔操作や無線環境下での映像伝送ソリューションといったデモ環境にくわえて、複数の基地局や移動局の通信状態をモデル化し、システム全体の機能や性能を可視化できる無線システムシミュレーターも用意する。
パナソニックの無線システムシミュレーターは、長年にわたってモバイル通信機器、システム開発にたずさわり実績を積んだシミュレーションモデルを組み込んだ、自社開発のシステムレベルシミュレータであるため、ユーザー環境にあわせたさまざまなカスタマイズを加えられるという。
6月時点で検証できる無線ネットワークと設備は、ローカル5G/自営等BWA(シールドテント内での対応)/sXGP/Wi-Fi/シールドテント/無線システムシミュレーター。
パナソニックは本ラボを、さまざまなアプリケーションの実証とデモンストレーションを実施し、ローカル5Gやその他無線ネットワークの有用性を体感してもらうフィールドとして利用してもらいたいと考えているとのこと。
パナソニックが2月17日に発表した新事業「現場マルチネットワークサービス」は、ネットワーク、ソフトウェア、エッジデバイスなどのソリューション群をユーザーの課題に合わせて提案し、導入支援・構築・運用サポートまでを一体的に提供するサービス。
2022年4月からローカル5G、プライベートLTE、Wi-Fi 6など複数の無線ネットワークをひとつの5Gコアで制御し、統合的に提供するビジネスモデルをかかげており、その技術開発も進めていくとのこと。また本事業では、ネットワークシステムはもちろん、5Gを含む各種無線ネットワークを受信できるエッジデバイスや、それらを制御する業界別アプリケーションも併せて提供しており、順次end to endでネットワークからアプリケーションまで、統合的な検証も実施できる場にしていくとしている。