HULFT/DataSpiderによるデータ連携と、アプリやデータ販売などのデータ活用を統合して提供
セゾン情報、クラウド型データ連携基盤「HULFT Square」を発表
2021年06月28日 07時00分更新
セゾン情報システムズは2021年6月23日、クラウド型データ連携プラットフォームの新サービス「HULFT Square」を発表した。「HULFT」「DataSpider」といった同社製品で構成する「連携機能群」と合わせて、さまざまなテンプレートやダッシュボード、アプリケーション、データ提供サービスといった「データ活用ソリューション群」も同一プラットフォームに統合して提供する。2021年第3四半期からの提供開始予定。
HULFT Squareは、基幹システムや業務システム上にあるさまざまなデータやシステムと、SaaS、アプリケーションを連携させるクラウド型のデータ連携プラットフォームサービス。2019年11月の事業戦略説明会で開発意向表明がなされていた。
大きな特徴として、多数のアダプタを提供してシステムやデータ間の連携を実現するレイヤーに加えて、将来的に、データ分析の前処理から分析、可視化、活用といった活用ソリューションも同一プラットフォームで提供する点が挙げられる。同社 ビジネスイノベーションセンターの広川守氏は、HULFT Squareは「『データをつなげる部分』『つながったあとで活用していく部分』の大きく2つで構成される」と説明する。
また、取り扱うデータのプライバシーや安全性をプラットフォームレベルで担保するため、改正個人情報保護法、GDPR、SOC1/2といったセキュリティ規格、認証に対応し、今後もさらにISO27001/27017/27018、PCI DSS、ISMAP、FISCなどに準拠していく計画だ。
なおセゾン情報では、HULFT Squareを段階的に機能強化していくロードマップを公開している。まず、今年第3四半期から提供するv1ではHULFTを用いた基本プラットフォームを提供し、その後、生産性向上やメタデータ管理、データプレパレーションの機能、さらにマーケットプレイスによるエコシステムの醸成、同プラットフォームを活用した新サービス構築といった取り組みを行い、非ITのビジネスユーザーにも裾野を広げていく。これに合わせて、日本市場だけでなく米国や欧州、ASEAN地域、中国へも順次展開を拡大していく方針。
セゾン情報では、このHULFT Squareを「将来の事業コア」と位置づけ、投資を加速していく方針だという。同社 代表取締役社長の内田和弘氏は、デジタル化や消費者の価値観多様化を背景として、従来型の大量生産からマスカスタマイゼーションへの変化が起きていると説明。そこでは「モノと情報」が一体となって流れることになり、業種業態を超えた情報連携が必要になってくることから、「生活者を真ん中において、情報が自由に、横断的に流れるプラットフォームとしてHULFT Squareを開発した」と説明した。
HULFT Squareは今年第3四半期からの提供開始予定。それに先だってキャンペーンサイトを開設しており、HULFT Squareのコンセプト紹介やデータ活用にまつわるインタビュー、事例紹介などのコンテンツを提供している。