ミドルレンジでも押さえるべきパーツはしっかり搭載のお手本モデル
ゲーミングPCの自作コストを抑えつつも長く付き合えるマザーボードをお探しならMAG B560M MORTAR WIFIはよい選択
PCIe 4.0もUSB 3.2 Gen2x2も利用可能。2.5GbEとWi-Fi 6E対応もゲーミング向け
ゲーミングPCを目指す際、第一候補に挙がるのはやはり最上位のIntel Z590チップセットを搭載するマザーボードになるだろう。ただし高機能な分、価格も高めでエントリーモデルなら2万円を切るモデルもあるが中心価格帯は3万円前後だ。一方、Intel B560チップセット搭載マザーボードはおよそ1万円台半ばの製品が多い。MAG B560M MORTAR WIFIも1万8000円前後なのでコストを抑えるという意味で有望だ。
ただ、その場合チップセットの機能面としてIntel B560で足りるのかを考える必要があるだろう。Intel B560が機能面でZ590より制限が多いことは確かだ。CPU−チップセット間のバス帯域が半分に、USB 3.2 Gen2x2をはじめとしたUSBポートの最大数が少なく、RAID非対応、OC非対応、PCI Expressのレーン分割非対応、トータルレーン数が少ないといったところが挙げられる。
一方、MAG B560M MORTAR WIFIのスペックを見ると、ビデオカード用スロットはPCI Express 4.0 x16、ひとつ目のM.2スロットはPCI Express 4.0 x4対応だ。加えて、USB 3.2 Gen2x2 Type-Cも利用できる。多くの方が最新プラットフォームに期待する最新インターフェースについてはIntel B560でもサポート(PCIe 4.0は第11世代Coreとの組み合わせが必要)されており、MAG B560M MORTAR WIFIで利用可能だ。こうしたインターフェース視点でMAG B560M MORTAR WIFIを見ていこう。
バックパネルの端子で注目はUSB 3.2 Gen2x2 Type-C(20Gbps)。1ポート搭載しており、次世代の高速外付けSSDなどを接続することができる。そのほかはUSB 3.2 Gen1 Type-A(5Gbps)×3、USB 2.0×4と、ハブなしでも多くのUSB機器を取り扱うことができる。フロントUSBヘッダーもUSB 3.2 Gen2 Type-Cなので高速USBには事欠かない。また、ネットワークは有線LANが2.5GbE、無線LANがWi-Fi 6E対応だ。
MAG B560M MORTAR WIFIでややメインストリーム感があるのがオーディオ機能。デジタル/アナログ分離回路や左右音声を別レイヤー基板とする設計、デポップ防止機能といった設計面はしっかりしているが、コーデックチップはRealtek ALC897を採用している。
ストレージはM.2スロットの#1は前述のとおりPCI Express 4.0 x4対応で、チップセット接続の#2側はPCI Express 3.0 x4対応となる。CPU−チップセット間のバス幅も含め#2側は従来のチップセット接続側M.2スロットと同等と考えてよいだろう。Serial ATA 3.0は6ポート。
長時間プレーにも安心の設計を優れたコストパフォーマンスで
Intel B560チップセットはCPUのOCに対応していないため、多くの方が無印の第11世代Coreを第一候補に構成を検討することになるだろう。そこで第11世代Coreでも最安クラスのCore i5-11400を中心に予算を試算すると、CPUとMAG B560M MORTAR WIFIでおよそ4万2000円前後。CPU電源回路が充実した「ゲーミングマザーボード」を用いつつ、6コアCPUを組み合わせてこの価格ならコストパフォーマンスは十分と言えるだろう。
それにPCと言えば長期使用を見据えた拡張性。MAG B560M MORTAR WIFIはmicroATXの範囲内ではあるが、最新インターフェースを標準装備しているので、最初はコスト重視でも後に方向転換してもそれをカバーできる備えがある。電源回路にインターフェース、つまりコストを抑えつつも長く付き合える相棒をお探しならMAG B560M MORTAR WIFIはよい選択だ。
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