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メインとして十分活用できるパフォーマンス

RTX 3060&32GBメモリー搭載、写真・動画編集などが快適なクリエイター向け15.6型ノートPC「raytrek R5-CA」

2021年05月17日 14時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax) 編集●市川/ASCII

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「raytrek R5-CA」

 サードウェーブのクリエイター向けブランド「raytrek」の15.6型ノートパソコン「raytrek R5-CA」。GPUはGeForce RTX 3060、メモリーは標準で32GBを搭載し、動画や写真編集のスタートラインに立てる構成になっている。

 2021年4月末時点の世情を見ると、ビデオカードの入手性は極めて悪い。とはいえ、業務や作業、もしくは学習のためにある程度のグラフィック性能が必要である場合、ノートパソコンが狙い目だ。そういった面において、18万4980円(5月17日現在)という価格は検討しやすいといえる。

 第1回では外観や基本的な仕様をチェックした。おさらいすると、15.6型で約2kg、テンキー付きのほぼフルサイズキーボードなどが挙げられる。第2回となる本記事では、raytrek R5-CAのパフォーマンスを紹介しよう。

入門機、メインにオススメの1台
動画や写真編集、CG制作で性能を発揮!

 raytrek R5-CAの基本構成は、Core i7-10875H、GeForce RTX 3060(VRAM 6GB)、32GBメモリー、1TB SSD(M.2接続/NVMe対応)になる。動画や写真編集、またはBlenderやUnreal Engine、Unityなどの場合、快適さはCUDAのパフォーマンスに左右されがちなため、GeForce RTX 3060は都合がいい。

 注意点はデスクトップ向けのGeForce RTX 3060と異なり、VRAM容量が6GBという点だ。たとえば、高解像度テクスチャーを多く読み込んでどうこうしたいといった場合、VRAM不足になりやすい。そのため、現時点の作業傾向と相談する必要がある人もいるハズ。その場合、上位モデルである「raytrek R7」をチェックするか、デスクトップモデルの「raytrek XV」などに目を向けてみるといい。

 ベンチマークは、「CINEBENCH R23」「PCMark 10 2.1.2508」「V-Ray Benchmark(V-Ray、V-Ray GPU CUDA、V-Ray GPU RTX)」「Blender Open Date」「Blackmagic RAW Speed Test」「CrystalDiskMark 8.0.1」を実行した。ドライバーはSD Driver 462.31となっている。

 先に騒音について触れておくと、高負荷時のファン騒音はそれなりにある。レンダリング中に落ちるよりも、静音性を犠牲してタスク完了を優先しているためだ。ただGPUだけに負荷がかかっている場合は、ヘッドフォンがないとキツいほどではないと感じやすく、冷却ギミックのよさを体感できるだろう。

 CINEBENCH R23とPCMark 10のスコアは、おおむねデスクトップライクなスコアになった。CPU性能も十分に高く、シングル性能を要求されがちな作業だけでなく、マルチ性能が必要になるアプリケーションとの相性もいい。

CINEBENCH R23の結果

PCMark 10の結果

 下記に掲載するV-ray BenchmarkやBlender Open Dateの結果を見ると、GPU性能がそのままといったところで、作業内容次第ではメインになるといったところ。入門機としては申し分なく、これからBlenderやUnreal EngineやUnityを考えているのであれば、外部ディスプレーの接続のしやすさも込みで、価格帯的にもアリといえる。

V-ray benchmark(V-Ray)の結果

V-ray benchmark(V-Ray GPU CUDA)の結果

V-ray benchmark(V-Ray GPU RTX)の結果

Blender Open Dateの結果

Blackmagic RAW Speed Testの結果

 写真編集の場合は、使用するカメラボディーの画素数次第になるが、32GBメモリーで足りることが多い。10~50枚単位をPhotoshopで開き、バッチ処理をかけるといったことをすると、42MPが上限になりがちだ。カスタマイズで「64GB(DDR4 PC4-23400 32GB×2)」で増やすことも検討しておくといい。動画編集で4Kソースが増えてきている場合も同様だ。なお、カタログの読み込みも速くしたい場合は2TBにストレージ容量を変更にすることをオススメする。

 CrystalDiskMarkの結果は以下の通り。シーケンシャル、ランダムともに十分な速度があり、連番RAWを読み込むといったことはやや厳しいが、ほとんどのシーンで読み込み/書き込みはスムーズだ。いっぽうでSDXCカードリーダーの性能は、軽いサンプルデータの受け渡しにはちょうどいいが、1ファイル50MBといったソースが多い場合には向かない。頻繁に出番があることは減りつつあるが、不意に出番となるのがSDカードなので頭の片隅に入れておきたい。

本体ストレージの性能

SDXCカードリーダーの性能。使用したSDXCカードはSONY TOUGH SF-G64T

raytrek R5-CAの主なスペック
CPU Core i7-10875H(2.3GHz~最大5.1GHz)、8コア/16スレッド
グラフィックス GeForce RTX 3060
メモリー 32GB
ストレージ 1TB SSD(M.2接続/NVMe対応)
ディスプレー 15.6型(1920×1080ドット)、IPS、ノングレア、sRGBカバー率約99%(sRGB比約100%)、AdobeRGBカバー率約76%(AdobeRGBカバー率約77%)
内蔵ドライブ
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)、無線LAN(IEEE 802.11ax/ac/a/b/g/n)、Bluetooth 5.1
インターフェース USB 3.2 Gen1×2、USB 3.2 Gen2 Type-C(DisplayPort 1.4対応)、USB 2,0、HDMI 2.1、マイク入力、ヘッドフォン出力、有線LAN端子、SDカードリーダー (SDXC/MSXC対応)
内蔵カメラ HD画質 ウェブカメラ
サイズ/重量 およそ幅359mm×奥行243mm×高さ24.31mm/約2.0kg
OS Windows 10 Home(64bit)※試用機はWindows 10 Pro(64bit)

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