Amazon Fire HD 10 キッズモデル
5月26日発売
1万9980円
アマゾンジャパン
「かこむん蛇」ってゲームがあるんです。子どものころ近所のロヂャースでゲームボーイ本体とセットで買ってもらった初めてのゲームなんですが、親に止められるまで本当に昼夜を問わず没頭し、ついには目を閉じてもゲーム内アイテムの注射器が見えるというすごい状況になりました。
アマゾンが27日に発表した子ども向けの新型タブレット「Fire HD 10 キッズモデル」は、子どもが見るコンテンツの利用時間を設定したり、見ているコンテンツを確認可能。子どものころゲームボーイにこの機能があれば充血しきった目を見せて親を心配させずに済んだことでしょう。
●メモリは2GB→3GB、画面は10%明るく
Fire HD 10 キッズモデルは、新型のFire HD10をベースとした子ども向けのタブレット。新型は旧型に比べてメモリを増強し、画面の明るさを高めました。よりなめらかに動くようになり、画面が見やすくなったということですね。
CPUはオクタコアの2GHz。メモリは2GB→3GBに強化され、10.1インチのディスプレーは10%明るさアップ。サイズは0.6mm薄型に、重量は39g軽量に。microSDは1TBまで対応。リアカメラは2メガピクセルから5メガピクセルに。バッテリーは最大12時間で、ストレージは32GBです。
これに加え、サブスクリプションサービス「Amazon Kids+」(旧名称「FreeTime Unlimited」)1年分、スタンド付きの新しいカバー、そして2年間のメーカー保証が付いてきます。
●電子書籍、動画、音楽、アプリが使い放題
Amazon Kids+は、子ども向けの電子書籍、動画、アプリが使い放題になるサービスです。旧名称はAmazon FreeTime Unlimited。対象年齢は3〜12歳。利用料金は一般会員が月額980円(プライム会員が480円)、3ヵ月で2680円(同1280円)、1年で9800円(同4800円)です。
電子書籍には話題になった新刊もラインアップに。近刊としては「アナと雪の女王2」「なぜ僕らは働くのか」「こども六法」などが追加されています。人気キャラ「花かっぱ」のアプリも配信中。今後は「おしりたんてい」「人体のサバイバル」のアプリも配信予定とのこと。
今回、新たにUSEN提供の「USEN kids」も使用可能になりました。ストリーミング形式で全12チャンネル。「はじめてのクラシック」「NHK基礎英語(小学生向け)」など子ども向けの音楽や講座が聴けます。配信開始記念で「君をのせて」井上あずみさんの新曲もリリースされています。
コンテンツ以外の改善点として、使用中の画面(インターフェース)を大人っぽいデザインに変更できるようになりました。さすがに小学生と中学生が同じデザインというわけにはいかんよねということでしょう。おすすめコンテンツを表示するレコメンド機能「おすすめ」も追加され、新しいコンテンツを見つけやすくなっています。
親向けのペアレントダッシュボードからは、デバイスの利用時間を15分単位で設定可能。勉強向けの学習コンテンツをクリアしないとエンタメコンテンツに移れないようにしたり、就寝時間を設定することもできます。
●今年からChrome OSにも対応
アマゾンがAmazon FreeTime Unlimitedを開始したのは2012年。2020年に契約は合計2000万件を超え、サービス名がAmazon Kids+に変更されました。当初はFireタブレットとKindleのみでしたが、今年から対応端末をAndroid OS、Chrome OSなどにも広げています。
日本ではいま、子ども1人に1台の端末を与える「GIGAスクール構想」を背景として、子ども向けにChromebookの普及が進んでいます。自宅で子ども向けにChromebookを買い与え、Amazon Kids+を使えるようにする人も今後は増えていくのではないでしょうか。
デジタルコンテンツは大人であっても本当に時間を忘れて没頭してしまうものなので、子どものころにゲームの幻覚を見ていた私のような親は特に気にしておいたほうがよさそうです。「まあ私が立派に育ったわけだし大丈夫だろ」というデーモンの声には耳を貸さないようにします。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ。4歳児と0歳児の保護者。アスキーキッズで「ほぼほぼ育児」「ベビもの」連載。Facebookでおたより募集中。
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