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アップルイベント「春の祭典」有識者はこう見た 第6回

2021年春のアップルイベントを観て膨らむ妄想【柴田文彦】

2021年04月23日 09時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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「その他」で気になるなるのはApple TV 4K

 最後に、この記事の最初の方で「その他」にまとめた内容にも触れておこう。項目としては盛りだくさんで、Apple Card、Apple Podcasts、iPhone 12の新色、「探す」、AirTag、Apple TVの話などが短時間に詰め込まれていた。そんな中で、筆者として気になったものを1つだけ挙げるとすれば、それはAirTag、ではなくApple TV 4Kの方だ。

 新しくなったApple TV HDがA9チップを採用しているのに対して、4KモデルはA12を搭載する。これは現行のiPadと同じチップで、メモリやストレージ容量は非公開ながら、少なくともiPadと同等の性能は発揮できそうだと期待しても間違いではないだろう。そうなると、どう考えてもテレビを観るだけではもったいない気がしてくる。この先は、やはり筆者の妄想だが、Apple TVでiOSやiPadOSのアプリが動くようになれば、ほとんどデスクトップ型のiPadとして使える。

 もしそんなことが実現すれば、iPadどころかMacとの棲み分けにも微妙な領域が生じてしまう。それなりのニーズはあるだろうと思われるが、製品のセグメント分けを考えれば、残念ながらほとんど実現の希望は持てない妄想に過ぎないだろう。

 

筆者紹介――柴田文彦氏
 自称エンジニアリングライター。大学時代にApple IIに感化され、パソコンに目覚める。在学中から月刊ASCII誌などに自作プログラムの解説記事を書き始める。就職後は、カラーレーザープリンターなどの研究、技術開発に従事。退社後は、Macを中心としたパソコンの技術解説記事や書籍を執筆するライターとして活動。近著に『6502とApple II システムROMの秘密』(ラトルズ)などがある。時折、テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士として、コンピューターや電子機器関連品の鑑定、解説を担当している。

 

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