デカいは正義だ! よく冷えるGIGABYTEのGeForce RTX 3060
フルHDで60fpsベースならば余裕
高負荷が長時間続いても安心の冷却性能
ここからは、AORUS GeForce RTX 3060 ELITE 12Gでベンチマークをしていこう。AORUS GeForce RTX 3060 ELITE 12Gはオーバークロックモデルだ。リファレンスクロック1777MHzから1867MHzにオーバークロックされている。VRAMは12GBで、推奨電源容量は650Wだ。なお、GeForce RTX 3060の素性についてはKTU氏の濃厚な記事を参照してもらいたい。
ゲームのベンチマークモード、もしくはゲーム内を移動した際のフレームレートの変動、温度をチェックしていく。タイトルはHorizon Zero Dawn、ASSASSIN'S CREED VALHALLA、CYBERPUNK 2077、ファンタシースターオンライン2:ニュージェネシス CBT2(以下、PSO2:NGS)だ。
また、前世代との比較としてGeForce RTX 2060 GAMING OC 6GとGeForce GTX 1660 GAMING OC 6Gでも同様の計測を実施した。テスト環境の詳細は以下の通りだ。
テスト環境 | |
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CPU | AMD「Ryzen 9 5950X」 (16コア/32スレッド、3.4~4.9GHz) |
CPUクーラー | ZALMAN「CNPS20X」 |
マザーボード | GIGABYTE「X570 AORUS MASTER Rev 1.0」 (X570、ATX) |
メモリー | Samsung「AU-2XM378A4G43AB2-CWE」 (DDR4-3200 32GB×2) |
ビデオカード | GIGABYTE「AORUS GeForce RTX 3060 ELITE 12G」 GIGABYTE「GeForce RTX 2060 GAMING OC 6G」 GIGABYTE「GeForce GTX 1660 GAMING OC 6G」 |
SSD | Seagate FireCuda 520 SSD ZP500GM3A002 (M.2 NVMe、PCIe Gen4、500GB) |
電源ユニット | CoolerMaster「V850 SFX Gold」 (80PLUS GOLD、850W) |
PCケース | Lian Li「O11 Dynamic mini」 |
OS | Microsoft「Windows 10 Home」 |
グラフィックドライバー | GeForce Game Ready Driver Version 461.92 |

比較対象として前世代のGeForce RTX 2060とGeForce GTX 1660を用意した。こうして並べると、写真最奥にあるGeForce RTX 3060のクーラーがひときわ大きいのがわかる
下のグラフは、Horizon Zero Dawnのベンチモードを最高画質プリセット、1920×1080ドット、ボーダーレスウィンドウ(仮想フルスクリーン)で実行した結果だ。最小FPSはRTX 3060とRTX 2060は近しい結果になったが、GPUのみの場合で見ると差が生じている。といっても大きな差ではないため、GTX 1660からのアップグレードはアリとしても、RTX 2060からは要検討になるだろう。
ASSASSIN'S CREED VALHALLAでは最高プリセット、1920×1080ドット、ボーダレスでベンチマークモードを実行した。最小FPS39と厳しいが、平均では66fpsになった。設定をある程度下げることで、60fpsに貼りつかせることはやりやすいだろう。
CYBERPUNK 2077は一定区間を移動した際のフレームレートを計測した。ウルトラプリセット、1920×1080ドット、ボーダレスの設定だ。ギリギリ60fpsで遊べるくらいで、いくつかの設定を軽くする必要を感じる人もいるだろう。ただ表示されるキュラクターが多い場合、50fps付近になっていたため、ナイトシティの雰囲気を快適に楽しみたい場合は、上位モデルのほうがいい。
PSO2:NGSは、計測中にほどよくクローズドβテスト2が実施されていたため、参考値にはなるだろうということで急遽計測した。正式サービス開始時には最適化により軽くなる可能性があるが、これ以上も重くなることもないだろう。同タイトルはCPU依存度が高めだが、テスト環境ではRyzen 9 5950Xを使用しているのもあり、CPUの影響はごく軽微で、RTX 3060の性能を引っぱり出せていると思われる。プリセットはウルトラを使用し、ブラーと負荷に応じた動的な解像度変更はオフ。アンチエイリアシングはFXAAとした。
計測はセントラルシティからマップ北部にある探索フィールドまで移動し、32人マルチプレイ状態になったところまでのフレームレートを見てみた。人が少ない場所では60fps以上が目立つも、セントラルシティや探索フィールドでは43fpsにまで落ち込んだ。緊急クエストでは重い処理があったため、さらに最低fpsは下がるハズだが、ほとんどのシーンで極端なフレームレート低下が起きず、フルHD環境ならばアリなビデオカードといえる。なお、TAAもしくはFXAA+TAAの場合、フレームレートは2~4ほど低下するくらいが目立った。
温度も見てみよう。ASSASSIN'S CREED VALHALLAのベンチマーク中に温度をチェックしたものが下のグラフだ。ベンチマークモード3周目の温度の平均を掲載している。GPU使用率は94~96%になり、ほぼフルロードの状況になるため、他のゲームタイトルの長時間プレイ時の参考にもなるだろう。室温22度で、PCケース正面と側面のパネルを外して、バラックに近い状況とした。
温度はAORUS GeForce RTX 3060 ELITE 12Gの巨大さが活きており、フルロードに近い状況にも関わらず、41度と低いものになった。ファンの回転も微量であり、サイレントモードの出番はエアフローが窮屈な環境もしくは、夏期くらいと思われる。多少グラフィック性能が落ちても、安心して長時間遊べる環境を考える場合の候補になるだろう。