どの楽器がどこから鳴っているのかが分かる、新しいオーディオ体験
ソニーが立体音響「360 Reality Audio」対応スピーカーを発表、視聴レビュー
2021年03月23日 13時00分更新
ソニーの立体音響技術「360 Reality Audio」とは
ソニーは3月23日、360 Reality Audioに対応するワイヤレススピーカー「SRS-RA3000」と「SRS-RA5000」を発表した。
360 Reality Audioはソニーによる立体音響技術。360度に音場が広がり、音に包み込まれているような音楽体験が可能になるというもの。
360 Reality Audioのコアとなるのは、高音質符号化技術と、個人最適化技術だ。高音質符号化技術は、球形に設計した音場の中で、どの楽器がどの位置で鳴っているかという位置情報を、音質を保ちながら、ストリーミング再生に適したビットレートに符号化する。
個人最適化技術は、主にヘッドホンで360 Reality Audioを楽しむ際に用いられる。ユーザーが撮影した耳の写真を解析することで、それぞれの耳の形状に合わせた再生用データを生成。さらに、ソニーが推奨する耳の形状を考慮した「360 Reality Audio認定ヘッドホン」と組み合わせることで、耳形状データ、音楽特性データに最適化された音楽再生が可能になるというもの。
耳形状の撮影や分析は、アプリ「Headphones Connect」を通じて行なう。また、最適化された状態よりパフォーマンスは落ちるものの、最適化を行わず、認定ヘッドホン意外の任意のヘッドホンを使っても、360 Reality Audio自体は楽しむことが可能だ。
360 Reality Audioエコシステムの拡充を目指す
360 Reality Audioのエコシステムは、他社とも協業して進めていく計画で、ポニーキャニオン、ワーナーミュージック・ジャパン、ソニーミュージックでは、360 Reality Audioでの再生を考慮した制作環境を整えていくことが明かされている。また、音楽ストリーミングサービスのAmazon Music HD、Deezer、nugs.netでは、360 Reality Audioでは、360 Reality Audioに対応した楽曲を配信。
さらに、オーディオテクニカ、ラディウスなど音響機器メーカーも、360 Reality Audioに参画し、対応機器を順次リリースしていく予定だという。