宇都宮市とNECは3月15日、スマートシティーの実現に向けて顔認証などのICTを活用した実証実験を3月16日から開始することを発表した。
スマホアプリを通じた情報提供による街の回遊促進や、顔認証を活用したスムーズかつ非接触での施設入場と買い物など、感染症対策に十分な配慮をしながら便利で快適な中心市街地の形成につながる「スマート・ホスピタリティー」の取り組みを検証する。
スマホアプリ「お得で愉快だ宇都宮」を公開し、3月16日から4月25日までの間検証を実施する。
市内のイベントや観光や飲食店の情報を配信するとともに、アプリを通じて会員登録したユーザーを対象に、現地で利用できるクーポンや宇都宮ブレックスのグッズなどが当たる抽選券を配布する。またアプリ上で、市街地回遊を促すミッションをクリアしたユーザーに近隣店舗のグルメクーポンを提供する。
さらに、来訪者の行動・属性推定などのデータを分析し効果的な集客施策を検討する。
顔認証技術を活用した実証実験は、3月下旬から4月25日の間実施され、アプリお得で愉快だ宇都宮より本人の顔画像やクレジットカードなどの情報を登録したユーザーを対象に、ブレックスアリーナ宇都宮において顔認証を用いたスムーズな入退場を実施する予定。
また、宇都宮の中心市街地の店舗6ヵ所での顔認証決済を利用することができる。本システムは、NECの生体認証「Bio-IDiom」の中核技術の顔認証技術を活用している。
なお、顔認証を活用した入退場・キャッシュレス決済や現地で利用できるクーポンの配布などは本アプリ会員向けのサービスになり、会員登録時に個人情報利用規約への同意が必要となる。本アプリを通じて取得したデータは、個人を特定できないよう匿名加工処理をした上で分析をし、中心市街地への誘導や回遊性向上を促す新たなサービスの創出や課題解決などに限って利活用される。