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ショートサイズのゲーミング電源、「XPG CORE REACTOR」レビュー

文● 鈴木雅暢 編集● ASCII

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+12Vシングルレールが使いやすい

 前述したように今回レビューする製品の出力仕様は750W。+12V系のみで最大750W(62.5A)の出力が可能だ。PCの主要パーツのほとんどが+12Vを利用するようになって久しいだけに、理にかなった仕様と言える。

 +12V系が複数系統に分かれていないシングルレール設計である点もポイントだろう。系統が分かれていると、事実上、1パーツあたりの消費電力が制限され、自作PCでは面倒が多くなる。特にハイエンドのビデオカードを使う際にネックになる。この+12V系シングルレールは当然の仕様とも言えるのだが、それをしっかりと満たす仕様になっている。

出力仕様表。+12V系はシングルレールで、+12V系のみで最大750W(62.5A)の出力が可能だ

使いたいケーブルだけ使えるフルモジュラー仕様

 ケーブルは、フルモジュラー仕様。コネクターは、ATX 20+4ピン、ATX 12V 4+4ピン×2、PCI-Express(6+2ピン)×6、SATA×12、4ピンペリフェラル×4という内容。現代のさまざまなシステム構成に対応できる。

 使いたいケーブルのみを装着して使えるため、使わないケーブルをまとめておくスペースが不要。見た目の良い配線がしやすい。

ケーブルはフルモジュラー仕様。必要なケーブルだけを差して利用できるため、PCケース内での取り回しがしやすい

日本製コンデンサ使用、10年保証の安心感

 1次側、2次側ともに105度日本製コンデンサを採用するなど、内部部品にもこだわっている。過負荷保護(OPP)、過電流保護(OCP)、過電圧保護(OVP)、低電圧保護(UVP)、短絡保護(SCP)、過温度保護(OTP)、無負荷運転保護(NLO)、突入電流保護(SIP)と、各種保護回路もしっかりと装備している。保証期間が10年間と長いのも安心感が高い。

ノイズ対策や放熱対策が丁寧にされた堅実な設計。平滑用コンデンサは1次側2次側とも日本製の105℃品。評価機では日本ケミコン製が使われていた

動作テストでも上々の結果に 動作音も静か

 今回はCore i7-10700K、GeForce RTX 3070(8GB)を搭載したシステムで「FINAL FANTASY XIV:漆黒のヴィランズベンチマーク(3840×2160ドット、最高品質)」を約40分間ループ動作させて、「HWiNFO 64」で各種電圧(750ms間隔)でモニタした。

 結果は掲載した以下のグラフのとおりで、どの系統も最大でも0.2Vほどの範囲内での変動にとどまっている。動作音も非常に静粛。ファンの近くに耳を近づけないとわからないレベルだ。

FINAL FANTASY XIV:漆黒のヴィランズベンチマークを約40分間ループ動作させた際の電圧の推移

ゲーミングPCと相性の良い最新電源

 最近はCPU/GPUともに性能が向上する一方で、消費電力もかなり上昇している。特にゲーミングPCは高性能なビデオカードに長時間にわたり高負荷をかけることが多いだけに、設計的に新しい、しっかりした電源を選びたいところだ。

 容量750Wで+12Vシングルレール、日本製コンデンサ採用の高耐久設計で10年保証の本製品はその条件にピッタリと合う。80PLUS GOLDの高効率静音設計、奥行き140mmのショート設計でフルモジュラー仕様もうれしいところ。配線をまとめやすいので、コンパクトなPCケースや、ビジュアル系のPCケースとも相性が良い。

 今回紹介した750Wモデルの、記事執筆時点におけるAmazon.co.jpでの販売価格は1万6473円だった。内容を考えればコストパフォーマンスも良い。ゲーミングPCを作る際に選ぶ電源として有力候補の1つになるだろう。

Amazon.co.jpへのリンク

 

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