このページの本文へ

仕事に差がつく!阿久津良和「Microsoft 365のスゴ技」 第18回

「Microsoft Teams Pro」の存在が明らかに。どのような機能がプロフェッショナル?

2021年03月05日 10時00分更新

文● 阿久津良和(Cactus) 編集●MOVIEW 清水

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 本連載は、マイクロソフトのソリューション「Microsoft 365」に含まれるSaaS型デスクトップ&Webアプリケーション(以下、アプリ)「Office 365」について、仕事の生産性を高める便利機能や新機能、チームコラボレーションを促進する使い方などのTipsを紹介する。

エディション差を生み出すMicrosoft戦略の1つ

 Microsoftは2021年2月9日(12日更新)に「Microsoft Teams Pro」に関するアナウンスをMC238782で実施した。Microsoft 365/Office 365 E5/E3/A5/A3、およびMicrosoft 365 Business Standard/Business Premiumを契約中のテナントを対象に2021年3月中旬から自動展開し、今後Microsoft Teamsで展開する新機能が利用可能になる。

 説明をそのまま踏まえると、Microsoft 365 F3(旧F1)、Microsoft 365 Business Basicは対象外となるようだ。Microsoft 365 Education各エディションについては言及されていないが、Microsoft/Office 365 E5/E3/A5を対象に含んでいることも踏まえつつ、オンライン授業のMicrosoft Teams需要を鑑みると、単なる記載漏れと見るのが正しいだろう。

MC238782で明らかになった「Microsoft Teams Pro」の存在

 では、Microsoft Teams Proとはどのような区分なのだろうか。Microsoftは「近い将来、Microsoft Teamsに展開する機能を自動的に受け取ることができる」とMC238782で説明しているため、今後Microsoft Teamsに展開予定の新機能でエディション間の差別化する意図を含んでいるように見える。

 [Microsoft 365ロードマップ]を見ると、本稿執筆時点で140を超える機能が開発中として登録されており、たとえば2021年2月はフルハイビジョン(1080p)への対応。同年3月には共有コンテンツと参加者を並べて表示する「Dynamic View」や、個人の良好性を洞察する「Personal wellbeing insights」、同年4月には証明レベルの調整やWebカメラの焦点をカスタマイズする「Video Filters」の実装を予定している。これら新機能のうち、企業のビジネスを支援するものがMicrosoft Teams Proに割り当てられるのだろう。

 蛇足だがMicrosoft Teamsでオンライン発表会に参加すると、スライドなど共有コンテンツはキレイに表示されるのだが、肝心の登壇者の映像品質が安定せずに誌面に載せる画面キャプチャーを撮るに一苦労してしまう(他のオンライン管理ソリューションより低品質な印象を受ける)。登壇者自身のWebカメラが480pなど低品質の場合は致し方ないものの、その意味でも1080p対応は待望の新機能だ。

今後、Microsoft Teamsに実装する機能は「Microsoft 365ロードマップ」で確認できる

 さて話を本題に戻そう。MicrosoftはMicrosoft Teams Proについて発言しておらず、[公式ブログ]も本稿執筆時点の最新記事はMicrosoft Vivaである。Microsoft Teams Proが有償なのか無償なのかも言及していないが、MC238782では「アクションは必要ない。既定でサービスプランに含まれるMicrosoft Teamsの機能は、上記ライセンスを持つすべてのユーザーが自動的に使用できる」との記載があることから無償かつ、前述したエディションの差別化が主目的であることは間違いないだろう。

 現時点でMicrosoft Teams Pro限定の機能を指し示すことは難しいが、部内や部門間のオンライン会議にMicrosoft Teamsを活用するMicrosoft 365 Business Basic契約中の組織(のIT部門)は、今後明らかになる機能差を踏まえつつ選択するエディションの再考が必要かもしれない。

■関連サイト

カテゴリートップへ

この連載の記事
ピックアップ