スマートリモコン機能の操作性も秀逸
もう1つの装置、Nature Remoによるスマートリモコン機能についても、ざっと確認しておこう。この同名のアプリのメインの機能は、むしろこちらにあることは、ちょっと使ってみればすぐに分かる。
この機能を利用するためには、まずコントロール可能な家電を追加する。その際には、家電の種類を選択するところから始める。
種類を選んだら、登録したい機器の実際のリモコンを用意して、Nature Remoに向けてボタンを押す。
メジャーなメーカーの新しめの機器なら、1つのボタンを押しただけで機種まで判定してくれるので、適当な名前を付けて登録する。
後は、オートメーションのタブで、その家電を自動操作すための「トリガー」を設定するだけでいい。トリガーとして設定した条件が満たされれば、何も操作しなくても、自動的に家電をコントロールすることができる。
Remo E LiteとRemoを組み合わせて使うメリットとしては、その時点の電力使用量をトリガーとして家電を操作できるようになることが挙げられる。
実際には、電力使用量が一定値を超えたからといって、すぐにエアコンの電源をオフにするようなストイックな使い方をする人は、それほど多くないかもしれない。それでも、いざとなったら大量に電力を消費する機器の消し忘れに対応できるのは安心だ。
また、トリガーとして使わない場合でも、距離的に離れた場所から消費電力の大きな機器のオンオフをした結果、確かに電力消費量が変化したことを、同じアプリ内のエネルギータブで確認できるのは安心感がある。
「コントロール」のタブには、もちろん複数の機器を登録して利用できる。これで、スマホを、一種のマルチリモコンのように使えるようになる。選んだ機器に対しては、画面の表示されるボタンを押して、細かな操作が可能だ。
言うまでもなく、スマホから赤外線リモコンの信号が出ているわけではない。スマホからWi-Fi経由でRemoに司令が伝わり、Remoから赤外線が出て機器を操作するわけだ。したがって、スマホの向きなど、いっさい気にする必要はない。同じ部屋で操作する必要もなく、もっと言えば、インターネットがある限り世界中どこからでも操作できる。そう考えると、原理は分かっていてもなんだ不思議な感じがする。
なお、今回テストしたRemo 3本体は、一辺の長さが70mmの角の丸い正方形で、厚さは18mm、重量は約40gと、かなり小型かつ軽量だ。裏面にはフックを掛ける穴があり、基本的には壁掛けタイプになっているが、設置場所は選ばないだろう。発光する赤外線はかなり強いようで、同じ部屋にあれば、必ずしも操作する機器の方を向いている必要はなく、間に多少の障害物があっても大丈夫だった。つまり設置の自由度は高い。
Nature Remoと、同E Liteの組み合わせで、家庭の電力、家電操作のオンラインレベルは一気に向上する。ホームオートメーションを推進したい人は、とりあえず両方セットで導入しておくべき製品と言える。
