GIGABYTEのMini-ITXマザー「A520I AC」で作る温かみ溢れる“コタツPC”
追加熱源としてGeForce RTX 3090が届く
APUでは熱が足りない。このままではコタツとしての性能は低く、あのパラダイスに至れない。そこでビデオカードがあれば十分な熱源になるとGIGABYTEに相談してみたところ、「GeForce RTX 3090 GAMING OC 24G」がマッハで届いた。GIGABYTEの技術担当者いわく「とても頑丈、ホットな環境でも安心!」とのこと。思い切りのいいメーカーである。
APUのみでは、コタツの熱源スペースにジャストフィットだったが、GeForce RTX 3090 GAMING OC 24Gをぶら下げるとネジ止めでも崩落しそうであったため、ライザーケーブルで延長し、床に設置した。
OCCT Powerプリセットでコタツ性能をチェックしはじめたのもつかの間、数分でギュンギュンと温度は上昇し、CPU90~94度、GPU85度、VRM MOS 79度で安定した。単純にコタツ内の空気が一気に暖まった結果と思われる。さすがGeForce RTX 3090 GAMING OC 24Gだ。
そのまま10分ほど放置したところ、コタツ内は45度のいい感じの温度になり、寝落ちReadyに至った。というか、コタツベンチマークとして普通に温まっていたら寝落ちできたので、コタツとしての性能になんら問題はない。
温度管理がやや面倒だが、熱くなりすぎたらビデオカードを外に出すか、PCへの負荷を停止すればよく、都合のいい手段を選ぶといいだろう。
問題点としてはビデオカードに足が当たることだろうか。ビデオカードのバックプレートに足の指が触れると、熱さにビクッと体が反応して、コタツPC本体に膝蹴りを食らわすことになるし、かといって反対側のファンに触れると、今度は指がちぎれるかと思うくらい痛い思いをすることになる。
さらに30分ほどOCCTを継続してみたが、上記から温度傾向に変化はなく、もちろんシャットダウンすることもなかった。不安要素だったVRM温度も許容範囲であり、A520I ACは高温・高負荷状況に耐えるとわかった。もちろんコタツ外で20~28度の室温運用するのであれば、まず不安定になることはない。
廉価なAMD A520チップセット搭載マザーでも高品質なGIGABYTE
GIGABYTE製マザー「A520I AC」でエンジョイをしてみたが、GIGABYTEの品質基準Ultra Durable準拠の謳い文句の通り、高温・高負荷の状況にしっかりと耐え、コタツとして機能してくれた。ビデオカード非搭載でAPUのみの運用なら常用しやすい温度であり、ほんのり暖かいコタツにしつつ、普通にゲームを楽しめるレベルだ。
GeForce RTX 3090 GAMING OC 24Gを追加した場合も、熱でマザーボードが負けることがない。すなわち、小型ケースにありがちなシビアなエアフロー環境でも十分に耐えることを意味する。これならファンレスPCも組み立てやすいといえる。
冒頭で触れたようにGIGABYTE「A520I AC」はエントリー向けのA520チップセットを搭載しているが、最新のRyzenに対応するので、将来的にB550やX570チップセットにする前提でRyzen 5000シリーズを搭載してみてもよく、順次パーツ換装を楽しんでいくスタートラインにもほどよい。というわけで、GIGABYTE「A520I AC」はとてもオススメしたい。店頭やオンラインショップでチェックだ!