GIGABYTEのMini-ITXマザー「A520I AC」で作る温かみ溢れる“コタツPC”
冬なので体が温まるような企画を!
ということでPCをコタツ化してみた
AMD A520チップセットは、エントリー向けにラインナップされたチップセットだ。価格帯は1万円以下が多く、リーズナブルにPCを組みたい人にピッタリなのだが、低価格帯になるため耐久性が気になる人もいるだろう。というわけで、今回はGIGABYTEのA520搭載Mini-ITXマザーボード「A520I AC」のしぶとさを見てみよう。まずは以下の13秒の動画をチェックだ。
要は、夏に検証した冷蔵庫PCをもっと改良しようと画策していたところ、編集長をはじめ各所から「もう冬だし冷蔵庫PCは読んだだけで体が寒くなる。やるならほっこり温まるような企画にして!」ということで、「だったらPCの排熱を利用した“コタツPC”を作ろうぜ!」となった。さっそく実験してみることにしよう。
高温下の環境で堅牢性と信頼性を証明することになる
マザーボード「A520I AC」
GIGABYTE「A520I AC」は、Mini-ITXとしては実売価格1万4000円前後と安価な部類に入り、CPUもしくはAPUとのセット割で1万円~1万1000円付近に着地しやすい。小型PCにトライしたいがMini-ITXマザーボードの価格が予算的に厳しいといった人にジャストフィットだ。
もちろん、ただ安いだけでなく、ゲーミングマザーボードの仕様をいくつか搭載しており、GIGABYTEの品質基準Ultra Durableに準拠しているため、簡素な見た目ながら高い耐久性を有しているのが特徴といえる。
まず電源フェーズはデジタルPWMとDrMOSの4+2構成で、カタログスペックでは最大330Aまでの供給に対応し、耐久性があり長寿命の固体コンデンサーを採用している。VRMの冷却に大型ヒートシンクを備え、サイドフローもしくはトップフロー空冷クーラー使用時の冷却効率を高めているため、やや冷却に気をつかうことになるが、Ryzen 9 5950Xも定格ならばOKだ。
温度センサーはCPUソケット、チップセット、PCIeレーンに1基ずつ、VRMに2基の計5基と搭載。ファンヘッダも3ポートあり、分岐ケーブルがなくとも十分な冷却環境を作りやすい。
GUGABYTEの独自品質基準であるUltra Durableの要素として実装されている機能を見ていくと、まずPCIeスロットの堅牢性を向上させたDouble Locking Bracketがある。スロットに支持体を差し込むことで、重量級ばかりになったビデオカードの重量からコネクターを保護してくれる。
次に24ピンと8ピン電源コネクターに施されたSolid Pin。ピンの途中に途切れや凹凸がない形状になっており、さらにメッキ処理で接点電気抵抗を低減しつつ、発熱の抑制を実現したもので、ゲーミング向けのマザーボードでもおなじみの仕様だ。
またマザーボード上に点在する抵抗器にも、破線や短絡を防ぐアンチサルファー(抗酸化)処理を施しており、低価格帯マザーボードとは思えない力の入れようだ。
最後にQ-FLASH PLUS。これはマザーボードと電源だけあれば、USBストレージ経由でBIOSアップデートができる機能になる。うっかり衝動買いをしてしまった帰り道に、CPUは認識するんかこれと悩む必要はなくなるのだ。
インターフェースは、SATA×4、M.2スロット×1。M.2はPCIe Gen3対応となるが、Gen4対応M.2の登場により容量1TBも手頃な価格になっており、SATAよりも速く、かつ容量を得たいのであればほどよい。映像出力はDisplayPort 1.4×1、HDMI 2.1×2で、3画面出力にも対応する。
USBはリアI/OにUSB 3.2 Gen1×4(CPU)、USB 2.0×2(Chipset)。ピンヘッダはUSB 3.2 Gen1とUSB 2.0。ワイヤレスはWi-Fi5、Bluetooth 4.2。マグネック付きのWi-Fiアンテナも付属する。