静音性の秘密はこだわり抜いたパーツ構成にあり! 無響室での徹底検証も実施
サイコムが誇る本気の静音が魅力のゲーミングPC「Silent-Master NEO B550A」、Ryzen 9&RTX 3070でゲームも実況も快適
2020年12月10日 11時00分更新
実際のところ何度まで上昇してるの?
ストレステストでCPUの温度を詳細チェック
十分性能が出ているようにみえるSilent-Master NEO B550Aだが、本当に余裕がある温度で動いているのか気になるところ。そこで、「HWiNFO」を使ってセンサー値からCPU温度を確認してみよう。
まずは「CINEBENCH R23」を実行し、CPU温度(CPU Die(average))がどこまで上がるのかをみていたところ、最大75.5度となった。10分以上高負荷がかかった状態で、80度を大きく切る温度になっていることに驚いた。以前、Ryzen 9 3900Xで空冷クーラーを試したときは80度を超え、90度近くにまで上昇していた覚えがあるからだ。
これだけ温度が低ければ性能への影響もまずないだろう……と思ったのだが、何となく天板のカバーに手を置いてみると、結構な熱を持っていることに気がついた。そこでこのカバーを外し、通気性をよくしてCINEBENCH R23を実行してみたところ、CPUのスコアが20566ptsから20777ptsへと微増していたのだ。
この程度の違いは誤差の範囲で、何度か試しているうちに逆転するようなものなので気にする必要はない。しかし、思っていた以上に天板が熱かったこともあり、少なからず影響があったのではないかと気になったので、ログを取って比較してみよう。
比較するのは、CPU温度と各コアの平均動作クロックの2点だ。CPU温度はHWiNFOのログからCPU Die(average)を採用し、平均動作クロックは実コアの平均値から求めた。
まずCPU温度の変化だが、天板カバーを閉じた場合の平均温度が75.5度。これに対し、天板カバーを外した場合は72.4度となっていた。グラフで時間変化をみても、全領域でおよそ3度差がついており、単純にケース内温度ごと下がっていると考えるのが自然だろう。
続いて平均動作クロックをみていこう。スパイクがあるのが気になるが、これはテストをループした部分というだけなので、気にする必要はない。
平均動作クロックは後半になるほど開いていくようにみえるが、大きく開いたところでも100MHzも変わらず、平均すれば50MHz程度。グラフでは大きくみえるが、これは単純に差がわずかでみづらかったため、縦軸の範囲を絞って変化を大きくみせているためだ。
4000MHz以上に対して50MHz程度なので、ざっくりと計算すれば性能差は1%ほど。動画編集や写真現像などであればストレージの性能も大きく影響してくるだけに、ほぼ影響がない範囲だといえそうだ。
とはいえ、CPUの温度が約3度下がり、動作クロックがわずかとはいえ上がっているというのは事実。重たい処理を長時間行なう場合や、3Dゲームで遊ぶ時は、天板カバーを外しておいた方が若干性能が出る可能性はあるだろう。
ただし、天板カバーを開けると騒音が漏れやすくなる。このわずかな性能差のために静音性を犠牲にするのは、少々もったいない。
空冷クーラー採用でもしっかりと静か
性能低下もほぼなしにパワフルに利用できる!
静音性では水冷クーラーの方が優れているようなイメージがあるが、水冷はアイドル時もポンプやラジエーターファンが動いているため、常時、ある程度の騒音がある。その点、空冷クーラーはアイドル時はファンが低回転となるため騒音はほとんどなし。高負荷時でも、ケースでしっかりと防いでやれば、気にならない程度の騒音しか漏れてこない。
Silent-Master NEO B550Aの静音性はパーツ1つに頼るのではなく、複数の静音パーツを組み合わせた総合力による静音だ。自力で真似をしようにも、ここまでこだわった静音構成はそう簡単にできるものではない。こういった経験がものをいう部分は、長年BTOパソコンを手がけてきたサイコムの腕に頼るのが賢い選択だろう。
静かでもしっかりとした性能があり、パワフルに利用できるパソコンを探しているのであれば、Silent-Master NEO B550Aはその第1候補としたい製品だ。
(提供:サイコム)