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“無”を飲んで事象の地平面へ:

ゲーミング(?)エナドリ「ZONe Unlimited ZERO」500mlなのにゼロカロリー

2020年12月08日 17時00分更新

文● モーダル小嶋 編集●ASCII

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「ZONe Unlimited ZERO Ver.1.0.0」
サントリーフーズ
12月8日発売
190円(税抜)
https://zone-energy.jp/

国産エナドリの雄にゼロカロリーが登場です

 今年は、ずいぶんと家にいる時間が多かった。ステイホーム、おうち時間なども流行語になりまして、かくいう自分も、在宅での業務がほとんどになりました。

 そういうわけで、だらけがちな家での仕事には集中したいですし、一方で、休憩時間にはレジャーではなくゲームなどをやることが多い。業務の合間に稲作の肥料配分に頭を悩ませたり、鉄道を経営しては赤字になったり、対馬の伝説となって蒙古とバトルを展開にしたり、牧場主になって重賞を勝って大喜びしているわけです。いつ仕事をしているんでしょう。

 そんな家での業務のお供といえば、やはりエナジードリンクです。国産エナドリで気を吐いているのが、サントリー「ZONe」シリーズ。

 「ゾーンとよばれる超没入状態に入るためのデジタルパフォーマンスエナジー。モニターと向き合うすべての人に、最高の没入とパフォーマンスを」とうたう国産のエナジードリンクです。

 e-Sports(というか、ゲーミングデバイスというか)を志向したと思われるデザインが目を引きますが、500mlという容量もあってか、Amazonや大学生協で好評を博し(エナドリに需要がありそうなところですね)、赤い「ZONe FIREWALL Ver.1.0.0」白い「ZONe DEEP DIVE Ver.1.0.0」などまで登場しました。

赤の「ZONe FIREWALL Ver.1.0.0」。メロンソーダみたいな味

白の「ZONe DEEP DIVE Ver.1.0.0」。カルピスソーダみたいな味

 デザインもさることながら、エナドリの既成概念にとらわれない、メロンソーダ(風)の味や、ホワイトソーダ的な味わいなどで、とくに若い層から支持を集めています。

 また、パラチノースが配合されているのもポイント。ゆっくりと分解される性質を持ち、血糖値が急激に上がらないため、インスリンの急な放出や、血糖値の急落を抑えられ、持続性のあるエネルギー供給ができるとされているため、長時間の作業やゲームプレイに向いています。

 今回紹介するのは、「ZONe Unlimited ZERO Ver.1.0.0」です。12月8日発売で価格は190円(税抜)。その名の通り、ゼロカロリー版です。

銀のデザインがシブい

 「ZONe」のコンセプトである「没入」、飲む人に無限の力を与えるというゼロカロリーを「Unlimited ZERO」という言葉で表現したそうです。うーん、わかったような、わからないような。

絶対的な「無」の力の象徴であるブラックホールをイメージしたデザイン。無とはいったい……うごごご!!

何の公式なんだろう。無限の力へ没入していくイメージ……だと思います

 サントリーのエナジードリンクといえば、炭水化物、糖類が多い傾向があります。ZONe DEEP DIVE Ver.1.0.0などは糖類65.5gという怒涛の量で好事家をうならせましたが、Unlimited ZEROは5.0g。ゼロシュガーではないようですね。

成分はこんな感じ

 カフェインは1本あたり100mgで、エナドリとしては「普通」といったところ。たとえば、250mlのレッドブルは、カフェイン含有量は80gです。もっとも、内容量に差があるので、100mlあたりではそれほど多くない、ということにはなりますが。

 また、ZONeシリーズの成分で特徴的だった「パラチノース」も入っていないことがポイントです。

原材料はこのようになっております

 カフェインの量がけっして少なくないこと、一方で糖分は少ないことなどから、夜間の眠気覚まし的な使い方に向いていそうです。「夜中に500mlのエナドリを飲む時点で、細かいことを気にするな」と言われればそれまでなんですけど。

シリーズにしては「普通」の味

液色は茶色と黄色の中間というべきか

 缶こそブラックホールをイメージしたデザインだそうですが、液色も香りも「普通のエナドリ」といった趣です。緑だの白だのといった、めざせ約1670万色! というイメージもある(?)ZONeシリーズにしては直球。

 味も、ご無体な言い方ですが、「レッドブルのゼロカロリーみたいな味」といえば、伝わりやすいかなと思います。後味にすこし人工甘味料に特有のベッタリした甘さが残るのは好き嫌いが分かれそうですが、一方で炭酸がやや強めになっているのか、のど越しの爽快感を際立たせているテイストなのは評価できます。

このシリーズにしては「普通」の味わい

 トリッキーな色とテイスト、500mlという大容量、他の追随を許さぬ糖類の量でエナドリ愛好家の頬を緩ませてきたZONeにしては、きわめて真っ当なつくりになっています。

 「500mlのエナジードリンクが真っ当なのか?」と言われると困ってしまいますが、「眠気覚ましにエナドリをたくさん飲みたい。しかし、甘すぎるのはどうも」という層にはアピールする、これはこれで個性的なエナドリかと。自分もこれを飲んで、サンデー系に偏りがちな血統の中からなんとかベストな配合を見つけ出したいと思います。


モーダル小嶋

 

1986年生まれ。担当分野は「なるべく広く」のオールドルーキー。編集部では若手ともベテランともいえない微妙な位置。一人めし連載「モーダル小嶋のTOKYO男子めし」もよろしくお願い申し上げます。

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