このページの本文へ

アイリスオーヤマ、画質と音質を自動調整する4Kテレビ 笑えるほど効果あり

2020年11月12日 16時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 「なるほど!」という納得感のある家電を売りにしているアイリスオーヤマが11月12日、番組ジャンルにあわせて画質と音質を自動的に切り替えるテレビ「AIオート機能4Kチューナー内蔵液晶テレビ」を発表しました。11月25日発売で、参考価格は43V型で10万4280円から。

 放送電波に含まれる13ジャンルをもとに、スポーツやニュース、映画などのカテゴリーに番組を分類。カテゴリーにあわせた画質/音質に切り替えます。カテゴリーごとのパラメータを決める際に機械学習のしくみを使用しているため、機能は「AIオート」という名称になっています。

 カテゴリーごとの画質/音質は以下のような調整をします。

●スポーツ
 映像はグラウンドの色を際立たせ、選手の表情が見やすいよう緑と赤を持ちあげます。音声は観客の歓声が聴きやすいように高音域を持ちあげます。

●映画
 映像は色温度を調整し、長時間見ても疲れにくいフィルム感ある色にします。音声はセリフを聴きとりやすくするため、中音域を持ちあげます。

●アニメ
 映像は色を濃くして、はっきりとした色味にします。音声はやはりセリフを聴きとりやすくするため、中音域を持ちあげます。

●音楽
 映像はコントラストを高め、ライブ映像などでつぶれがちな暗部を持ちあげます。音声は音楽を聴きやすくするため低域と高域を持ちあげます。

●ニュース
 映像はテロップを読みやすく、アナウンサーの顔が見やすい明るさにします。音声は人の声を聴きとりやすくするため、中音域を持ちあげます。

 テレビに「ダイナミック」「映画」「スポーツ」「アニメ」などの映像モードがあっても、ほとんどの人が切り替えをせずに標準モードで見ていたことが発想の原点。なら自動的に切り替えてしまえばいいじゃないということで、AIオート機能を搭載することになりました。なるほどです。

 あわせて、加齢に伴う映像の見えにくさや音声の聞き取りにくさを解消する「はっきり」機能も搭載。青と緑の色味を持ちあげたくっきりした映像、高い音を持ちあげた人の声を聴きとりやすい音声に切り替えます。

 一見似た機能ですが、AIオート機能は若者向け、はっきり機能はシニア向けといえそうです。なおAIオート機能は放送中または録画した番組にしか使えませんが、はっきり機能はHDMI入力などにも使えます。

 従来同様、独自の音声操作リモコンも搭載。「ねえルカ、テレビをつけて」「にちゃん」などと話しかけることで操作することができます。

 チューナーは地デジ/BS/110度CSを3基ずつ、BS4K/110度CS4Kを2基ずつ内蔵。外付けUSB HDDを使って録画ができます。HDMI端子は3つで、音声出力は3.5mmステレオミニジャックと光デジタル音声出力端子が1つずつ。HDR対応で、HDMI ARCはDolby Audioスルー対応です。

 ちなみにAIオートの音声はARC経由で出力できないため、AVアンプなどにつないでAIオートを生かしたいときは音声出力端子を使うとよさそうです。

 試作機で実際にAIオートを使ってみると、「な、なるほど〜!」と笑ってしまうほど効果がありました。そのうち欲が出て「自分でパラメータをいじりたい」と思えてきましたが、画質と音質を切り替えるだけでこんなに劇的に体感が変わるものなのかという新鮮な驚きがありました。

 AIオート機能は、国内メーカーとしては手ごろな価格帯、音声操作リモコンとともに、テレビ市場に本格参入したアイリスオーヤマの強みになりそうです。このごろ流行りのAndroid TVなどではありませんが、他とは違ったおもろいテレビが欲しいという人におすすめです。

 

■関連サイト

 

アスキーキッズメルマガ 毎週土曜に配信中

 アスキーキッズは毎週土曜、一週間ぶんの記事をまとめて読めるメールマガジンを配信中。人気連載「ほぼほぼ育児」をはじめ、ニュース、イベント、プログラミング教育入門、みんなの子育て体験談など、子育ての参考になる情報満載です。ご登録はこちらから。

カテゴリートップへ