松村太郎の「アップル時評」ニュース解説・戦略分析 第114回
Macと同じ「Good」「Better」「Best」戦略:
アップルがiPad AirにA14チップを入れたのは「Better」が求められる時代だから
2020年09月17日 16時00分更新
アップルは米国時間9月15日にオンラインイベントを開催し、Apple Watch、iPadの各製品を発表しました。まずは、今回のラインアップを俯瞰し、アップルがどんな取り組みをしてきたのか?ということに触れたいと思います。
今回プレゼンテーションには登場しませんでしたが、2020年8月、これまで長年、フィル・シラー氏が勤めてきたワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデントに、新たにグレッグ・ジョズウィアック氏が就任しました。
シラー氏はフェローに就任し、ティム・クックCEO直属として、App StoreとApple Eventsを担当します。直近では、WWDC20で、同社初のバーチャル開発者イベントを指揮し、今回のイベントも担当していたでしょう。
マーケティングのヘッドが変わったと言うことは、これまでとは異なる部分が出てくるということです。たとえば今回、Apple WatchとiPadが発表されました。Apple Watchは例年、iPhoneと共に、発表の翌週の金曜日に発売されますが、今回は発表の週の金曜日から発売されるなど細かいスケジュールにも変化が生じていることが分かります。
とはいえ、新たにトップとなったジョズウィアック氏は、アップルのマーケティングの基本をしっかりと押さえて、戦略を作り上げようとしている様子が分かります。それが「Good」「Better」「Best」の法則です。

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