「VMware Tanzu Kubernetes Grid」を採用、社内システムをクラウドネイティブ化
NTTデータ、ヴイエムウェアのKubernetes基盤を社内導入
2020年09月08日 07時00分更新
NTTデータとヴイエムウェアは2020年9月7日、NTTデータがヴイエムウェアのKubernetesコンテナ管理基盤である「VMware Tanzu Kubernetes Grid Integrated Edition(VMware TKGI)」を採用し、その適用第一弾として社内システム(モバイルデスクトップ)のクラウドネイティブ移行を完了したことを発表した。今後、さらなる社内展開について検討を行うとともに、顧客企業向けのSIサービスの中でも大規模システムにおけるコンテナ管理基盤の提案をグローバルで推進していく方針。
VMware TKGI(旧称:VMware Enterprise PKS)は、ヴイエムウェアが提供するエンタープライズ向けの商用Kubernetesディストリビューション。オンプレミスのvSphere環境やパブリッククラウド環境へのKubernetesクラスタ展開を容易なものにする。さらに、仮想ネットワーク基盤の「VMware NSX-T」をはじめ、コンテナレジストリやライフサイクル管理のツール群も統合されており、エンタープライズ市場で求められる高い運用性やセキュリティも実現する。
NTTデータでは今回、Kubernetesの採用にあたって、オープンソース版Kubernetesおよび商用ディストリビューションの比較検証を実施。その結果、「導入/維持コスト面とメンテナンス性で最も優れていたVMware TKGIを採用した」と述べている。
TKGIによるKubernetes基盤の適用先第一弾として、NTTでは社内システムのモバイルデスクトップ環境のクラウドネイティブ移行を実施している。このサービスは2015年より運用を行い、社内約1万2000人が利用しているが、アクセスピーク時にスピードが落ちるなどの課題を抱えており、柔軟なスケーラビリティを求めていた。Kubernetes導入とアプリケーションのコンテナ化により、その実現を図ったという。
モバイルデスクトップのTKGIへの実装においては、既存のアプリケーションをコンテナ化するだけでなく、マイクロサービスアーキテクチャに基づく再設計や、アプリケーションの継続的インテグレーション/デリバリー(CI/CD)も採用し、今後の変化にも柔軟に対応しうるアーキテクチャ/プロセスに変更したという。