今回のオスス麺は、某グルメサイトでラーメンランキング全国ナンバーワンの称号を得た事もある仙川の超人気店「中華そば しば田」。
全国的にも有名な新宿の「麺屋武蔵」で修業してしっかりした礎を築き、その後は引き出しの宝庫とも言えるような限定レパートリーの多さで有名だった吉祥寺の「音麺酒家 楽々(現在は閉店)」で腕に磨きをかけ、商品開発に携わって経験を積んだ後に独立し、2013年11月この「中華そば しば田」をオープンさせました。
仙川駅から決して近いとは言えない立地にありながら、オープン当初から現在に至るまで、常に行列の絶えない人気店となっています。 これだけ一気に人気店となると天狗になってしまいそうな気もしますが、ご主人は驕り高ぶる事が無く、常に前へ前へと進みブラッシュアップを重ねています。
「しば田」不動のフラッグシップメニューは、鴨や地鶏をベースにしたという清湯系の醤油味の「中華そば」。
初期の頃の「中華そば」は鴨から連想するそれとは少し違った感じで、鴨感を主張させ過ぎずにコクと旨味をたっぷり感じるまろみのある味わいで、生醤油の厚みのある味わいを活かしたものでした。
2019年の夏にリニューアルをし、丼を含めたビジュアルも変化。口に含んだ瞬間から鴨や鶏の風味がふわっと広がって、出汁の旨味をこれでもかと感じるところに、7種類の醤油をブレンドしたという醤油ダレの香り高さが合わさって味をキュッと引き締め、そこに香味油のこってり感が少しまろみを与えると共に旨味もアップさせます。出汁・香味油・醤油が三位一体となって引き立て合う上質な美味しさでありながら、何処か懐かしさを感じる受け入れ易さがある最高峰の中華そばとなっています。
麺は全粒粉入りの細ストレート麺で、オープン時から「三河屋製麺」のものを使用していましたが、8月下旬から自家製麺へ移行しました。
見た目や味の傾向に大きな変化は無さそうですが、食べ比べた印象としては自家製麺の方が口当たりがソフトでスープの持ち上げが更に良くなり、風味の広がりがアップした感じになっています。
2020年の頭には大型チェーン店の「らあめん 花月嵐」とコラボし、「しば田」監修のラーメンが全国の「花月嵐」で提供されました。
お店そのままの味とまではいきませんでしたが、特徴である丸鶏ベースに鴨出汁を合わせて3種類の醤油をブレンドした「しば田」の特徴を垣間見る事の出来る一杯になっていました。
「煮干しそば」は、その名の通り煮干しをベースにした清湯系で、醤油に主軸を置いた「中華そば」とは違い、カエシの味を抑えて煮干し出汁の味を存分にたのしめる仕上がりとなっています。
2019年の夏からレギュラー入りした「塩そば」は、鴨や鶏のスープに魚介を合わせたという、清湯系のあっさり塩味。
鴨を使いながらも「中華そば」とは全く違った印象に仕上がり、鴨の力強さよりも地鶏のふくよかな旨味や風味を活かした仕上がりで、旨味という面においては「中華そば」を凌駕するほどのもので、塩角のない円やかな味に仕上がった逸品!
平日休日関係なしに長蛇の列が出来るお店ですが、回転は早いのでストレスは少なく、それだけ待ってでも食べる価値があります。時間をかけて食べに来た甲斐があったと、どのラーメンを食べてもしっかりした満足感を感じさせてくれる、オススメのお店です!
※新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止策により、営業日・営業時間・営業形態などが変更になる場合があります。詳しくはお店の公式ツイッター(https://twitter.com/takashi5746)をご確認ください。
ZATSU
2006年に開設したブログ「ZATSUのラーメン」の管理人。武蔵野・多摩地区を中心にしたラーメン食べ歩きを始めて15年以上。現在は年間400〜500杯程度を食べ、新店コレクターでありながらも老舗店やリピートするお店も多数あり。チェーン店からファミレス、カップ麺までも愛する真性の「ラーメン好き」で、基本的に何でも美味しく食べられる幸せ者。「自分の好みのラーメンを見つけて欲しい」と言う思いをモットーに色々なラーメンを紹介していきます。
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