アップル2020年第3四半期決算の電話会議で、Luca Maestri CFOは、2020年モデルのiPhoneが数週間遅れることを認めました。
昨年は9月下旬にiPhoneを発売しましたが、今年は数週間後に発売できると予測しています。
2020年モデルのiPhoneは「iPhone 12」という名称になるとみられており、5.3インチ、6インチ、6.5インチの3サイズ構成、そして5Gモデルは4Gモデルに遅れて発売されるとみられています。
●Qualcommの決算発表からも推測
すでにアナリストによって、iPhoneの遅れが指摘されていましたが、アップルが認める以前に、Qualcommの決算発表からも推測されていました。
ロイターによると、Qualcommは2020年第4四半期決算の見通しで、「世界的な5Gフラッグシップスマートフォン発売の遅れの影響を受ける可能性がある」と指摘したのです。
この「世界的な5Gフラッグシップスマートフォン」こそ、5G対応を果たすiPhoneではないかと考えられています。
アップルはこれまでIntel製のモデムを採用してきました。Qualcommとの間で係争があり、関係が悪化していたことが背景にありました。しかし2019年にQualcommと和解し、6年以上にわたるモデム供給の契約を結びます。こうして、iPhoneはQualcommによって、5G対応への道筋をつけることになります。採用されるチップはSnapdragon X55になるとみられます。
このSnapdragon X55は、同一のチップで世界中の5G/4Gをサポートするモデムであり、5Gもミリ波とサブ6の双方をサポートし、最高速度は5Gで7Gbps、4Gで2.5Gbpsに達します。世界各国で単一モデルを販売するiPhoneにとっても最適な選択肢というわけです。
ちなみに、例年であれば3月に発売されていたiPhone SEが4月にずれ込んでいたことからも、iPhone 12の遅れは予測でき、その幅は1ヵ月程度になるのではないかと考えることができます。
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