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佐々木喜洋のポータブルオーディオトレンド 第34回

LINNのDSシリーズが切り拓いた、ハイレゾ/ネットワーク再生時代

2020年08月10日 15時00分更新

文● 佐々木喜洋 編集●ASCII

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新MAJIK DSM

懐かしい黒箱時代のLINN製品

 私はスピーカー再生用では、主にLINNが1990年代に出していたシステム(LPサイズのいわゆる黒箱)を愛用している。名CDプレーヤーである「IKEMI」(アイケミ)からプリアンプの「KAIRN」(ケルン)、パワーアンプの「KRAUT」(クラウト)などのユーザーだ。そしてそのはじまりは黒箱時代の「MAJIK」だった。

 LINNのラインナップの中で、MAJIKは入門用シリーズとして位置付けられている。価格的にもこうしたハイエンドメーカーの中では求めやすいものだった。音を聞くと国内メーカーの音とは一味異なった個性が感じられたのを感慨深く思い出す。

 今回は2009年のMAJIK DS-I以来、実に10年越しの更新であり、外観を含めて大きな変更となった。現行の「SELEKT」シリーズと外観デザインを合わせ、より豊富な接続性を有したリニューアルモデルということになるだろう。上述した通り、MAJIK DSMは、ネットワークプレーヤーとプリメインアンプが一体になっているので、スピーカーを加えれば即ホームネットワークシステムができる。LINN DS/DSMシリーズの入門用としても良いだろう。

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