オンラインで「Deserted Island DevOps 2020」に“行って”、人と人とのつながりについて考えた
たのしい!「あつまれ どうぶつの森」でDevOpsカンファレンス
2020年07月31日 07時00分更新
かつてこんなにカンファレンス映像を最初から最後まで、しかも日本時間の深夜開始だったにもかかわらず、眠気を忘れて観賞し続けたことはあっただろうか――。
2020年4月末、参加費無料の開発者コミュニティ向けオンラインカンファレンス「Deserted Island DevOps 2020」が開催された。その舞台となったのは、なんと任天堂の人気ゲーム「あつまれ どうぶつの森(通称:あつ森)」。何か面白いイベントはないかと探していたところ偶然見つけたこのカンファレンスは、“あつ森ファン”である筆者の心を一瞬でわしづかみにした。
画面から溢れ続ける可愛さと優しさになごみ、同時に「人と人とのつながり」というDevOpsの根っこの部分に改めて気付かされた、そんなイベントだった。このイベントの裏側を発起人にインタビューできたので、皆さんもぜひ一緒にお楽しみください。
コロナ禍による外出制限、みんなが「参加したい」オンラインイベントとは?
発起人は、ソフトウェア開発会社 Lightstepのプリンシパルデベロッパーアドボケイト、オースティン・パーカー氏。取材に応じてくれた同氏によると、どうぶつの森シリーズはGameCube版の頃からファンだったという。
「知り合いの間でも『あつ森』は人気で、このゲームをイベントの舞台として選ぶことに迷いはありませんでした」(パーカー氏)
コロナ禍によって外出制限が始まり、多くのオンサイトイベントがオンラインへと移行する中で、パーカー氏は「みんなに『参加したい』と思ってもらえるバーチャルイベントはどのようなものだろう」と考え始めた。バーチャルイベントならば、好きな場所から好きな格好で参加でき、聴講しながら他の用事を済ませられるなど、参加者にとっては自由度が高い。ただし裏を返せば、イベントへの出入りが自由なので、最後まで聴講してもらえない可能性も高まる。
そうこう考えていたパーカー氏の頭に、ふとライブ配信プラットフォーム「Twitch」のことがよぎった。以前からゲームのライブ配信を行っていたパーカー氏は、これとあつ森を組み合わせて何かできないだろうかと思いついたのだ。
まずはみんなの反応を見ようと、あつ森内に自社の“商談ブース”を作り、4月1日にそれを知らせるツイートをした。4月1日を選んだのは「もしコケても、エイプリルフールのジョークだってごまかせると思った」からだ。しかしこれが友人たちにウケ、気付けば「あつ森でカンファレンスやろうぜ」の声が広がり、あっという間に登壇者や参加者応募を呼びかける公式ページが完成。正式に開催告知をすることとなった。