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トヨタSUVの大本命! 新型ハリアーの進化点は高級感と先進性

2020年07月25日 12時00分更新

文● 松永和浩 モデル●宮瀬七海(@miya_nana73)編集●ASCII 車両協力●トヨタモビリティ東京

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ハイブリッド4WDが速い!

 気になる動力源ですが、ハイブリッド車は2.5リッターに電機モーター、ハイブリッド4WDはそこにリアモーターがつきます。ガソリン車は2リッターのガソリンエンジンのみでガソリン4WDはドライブシャフトを介してリアタイヤを駆動します。

ハイブリッド車のエンジンルーム

こちらもハイブリッド車のエンジンルーム

ガソリン車のエンジンルーム

 ガソリン車とハイブリッド車の重量を比較すると、駆動方式にかかわらずハイブリッド車が90kg重い設定となり、たとえばガソリン車のZグレードだと1650kg、ハイブリッド車だと1740kgです。しかし、ガソリン車では最高出力171馬力、ハイブリッドの4WDではシステム出力222馬力と50馬力以上の差があり、実際に運転してみるとハイブリッド4WDの加速力は見た目のイメージとは裏腹に、かなり強烈! ドライブシャフトがあるFFベース4WDの、後ろがちょっと手伝いますよという感覚とは違い、前で引っ張り後ろで積極的に押すというリニアな感触が伝わってきます。

 ガソリン車では4WDもFFも同じエンジンで出力も同じなので、ドライブシャフトがつけられた重量増の約60kgがしっかりのしかかってきます。しかし、ハイブリッドの4WDではリアタイヤを駆動するために54馬力の電気モーターを追加しているので単なる重量増とはならない上に、このモーターが積極的にクルマを押しまくるのです。

 ガソリン車もハイブリッド車も、電子制御で積極的にトルク配分を変えて加速やコーナーリングに役立てているという部分では同じですが、その効果がリアルタイムに実感できるのはハイブリッドの方。コーナーリングからの加速で瞬時にリアにトルク配分が移り、またコーナーリング中もオーバーステアやアンダーステアになりそうな状態を感知すると、トルク配分だけではなくブレーキまでも使って旋回性を制御していきます。

 ガソリン車でも同じ機能はありますが、全体的にゆるく効いている感じです。スポーツカードライビングを好む人には電子制御介入が多いので不向きな機能かもしれませんが、効き方はかなり自然なので一般の人がこれらの挙動に電子制御が介入していると気が付くことはほぼ皆無でしょう。

 このハイブリッドのパワー感や電子制御によるドライバリティーの向上も、実は基礎骨格となるプラットフォームが優秀でなければ成り立ちません。ハリアーはRAV4にも採用されているTNGA GA-Kプラットフォームとなっており、ボディー剛性が大幅に向上。19インチタイヤ装着車がサーキットで縁石を踏むようなコーナーリングをしてもミシリともいわないほどの強さを持っています。

 プラットフォームが同じでエンジン構成や駆動方式などもRAV4と共通する部分が多いにもかかわらず、ハリアーはRAV4とはまったく別物の乗り味であることは言うまでもありません。特に違うところはどっしりとした重厚感。加速が鋭く、狙ったラインに入りやすいコーナーリングも好印象なハリアーですが、ごく普通に走った時の上下動の揺さぶりの少なさは特筆すべき点で、重量増とそれに伴うサスペンションのセッティングの巧みさによるものが大きいのでしょう。

 そのほかに、上下左右の揺れに合わせて動力源からトルクを制御することで、全体的な揺さぶりを減らすという機能も備わっていることで、見た目にふさわしい、いやそれ以上の乗り心地を提供してくれます。

【まとめ】オススメは最上級グレードの「Z」

 最後に価格をグレードごとにチェックしましょう(価格はすべて税込、レザーパッケージは除く)。

ハイブリッド車

  • S:358万円(4WD:380万円)
  • G:400万円(4WD:422万円)
  • Z:452万円(4WD:474万円)

ガソリン車

  • S:299万円(4WD:319万円)
  • G:341万円(4WD:361万円)
  • Z:393万円(4WD:413万円)

 オススメのグレードずばりハイブリッド4WD最高グレードの「Z ハイブリッド E-Four」! 動力性能は最強! 自動ブレーキなどの安全装備はフル搭載で、なおかつJBLオーディオは他のグレードでは約37万円のメーカーオプションですがこのグレードなら標準搭載、さらに19インチホイール装備、と考えるとZ ハイブリッド E-Fourがお買い得です。

 新型ハリアーは上級グレードが充実しているのです。その上で好みがわかれる本革シートパッケージを選ぶかどうか。

 実際に乗ればわかる、とはよく言われることですが、ハリアーの、特にハイブリッド4WD「E-Four」は実際に試乗してみることをオススメします。

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