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せきゅラボ/有識者 座談会

新型コロナ後の新しい日常が、普通の1日になるには

2020年07月17日 17時00分更新

文● せきゅラボ

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家族の間でもネットワークの新しいニーズが生まれてきた

──いままでの延長線で考えればいい、ということですね。

大谷 「とはいえ、同じことと変わったことの両面があるとも思います。その情報発信もセキュリティベンダーに期待したいところです。誰もが日常的に接続するネットですが、最近では自宅にブロードバンドの固定回線を持たない人も多く、会社から支給されたスマートフォンや自分で購入したスマホのテザリングで済ませている人も多くいると聞いています。私のマンションでも顕著にアクセスポイントが増えましたが、この機会に回線契約した人が増えたのでしょう」

青木 「いろいろな人、例えば、これまで家のネットワーク管理をお父さんに任せていた、お母さんにも情報発信をしないといけません。私の周囲でも、子供たちが学校に行けないときに、家でタブレットを渡してしのいでいたが、タブレットを使う時間をどう管理したらいいか分からないという声を聞きました。こういったニーズも出ています。お父さん、お母さん、そして子供の間で異なるニーズがあるはずです」

大谷 「そう思います。わが家でも使用するネットワーク機器が増え、ITに強いお父さんとして、家族端末のキッティング/管理業務が増え、すごく大変になっています(笑)。ホームセキュリティで接続する端末の一覧が見られますが、その数も格段に増えています。学校の授業でPCやタブレットを使うことになったら、G Suiteの設定なども必要になるかもしれません。いままでお父さんに任せていたお母さんが求められることも増えるでしょう」

青木 「家庭でお父さんの威厳を取り戻せるいい機会かもしれないですね(笑)」

オフィスは行くのが当たり前の場所から、利用する場所へ

── 在宅で働く現場からはどんな声が上がってきていますか?

青木 「働き方という観点では、テレワークを無理なく続けられる人とそうではない人がいることが分かってきました。例えば、家にいると家事をしたり、子供にご飯を作ったりしないといけない。在宅で人に会わずに働くことに対して、男性と女性でとらえ方が異なるという、気付きもありました。

 また、会社とは別に、自宅にも働くための環境を整える必要がありますが、自宅でも会社でも働いていいとなったとき、会社の環境がどう変わるかも興味のあるところです。従業員の大半がテレワークを継続する中、広いオフィスが必要なのか、会社に自分の席が必要なのか、といったことも検討すべきでしょう」

大谷 「例えば、在宅ワークが中心になった企業で、従業員が出社せず、日中がらんと空いたオフィスは安全なのか、という見方も必要です。端末やサーバーのセキュリティに限らず、監視なども必要でしょう。働き方の変化に伴い、動向や状況にも変化が出てくるので、考えをアップデートする必要があると思っています」

青木 「そこは大事な視点です。いままで会社の定時は9時から18時、みんなが集まって働くというのが当たり前でした。しかし、オフィスを効率よく活用するために利用時間をずらすのも選択肢になります。会社はいくところではなく、利用する場所になるわけです。ミーティングもできるし、紙が必要なら出力もできる。ただし、毎朝行く場所ではない。そんなイメージとなります」

佐々木 「その流れでフリーアドレスも広まっていくでしょう。

 また、コンサルティングを担当するチームでは、顧客の機密情報を扱う機会が多く、そのためにISO認証などを取ったりします。働く場所も認証の要件に沿って整えられますが、その考え方はオフィスに常時人がいるのが前提となっています。認証の考え方自体を変えていく必要があるでしょう」

大谷 「企業の監査も似ています。彼らは外に持ち出せない、経営上の情報を、顧客の会議室で集中的に見て報告します。客先常駐に近い仕組みで業務が進みます。これはどう考えても“密”な環境です。資料を見せられる部屋をクラウドに作り、アクセス権やログを保存して、監査するなど、情報開示のニューエコノミー的なものが必要ではないでしょうか」

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