ディープラーニング「推論」用のアクセラレーター「UP AI Core X」
前述の通り、AI CORE Xスターターキットが採用している推論用のアクセラレーターはMyriad X VPUだ。AI CORE Xスターターキットでは、Myriad X VPUを搭載する「UP AI Core X」を内蔵している。
UP AI Core XはmPCIeフォームファクターの基板にMyriad X VPUを搭載したモジュールだ。インターフェースはUSB接続となっており、小型PCのマザーボード上に搭載されPCと一体になっている。
UP AI Core Xに搭載されるMyriad X VPUは主にAIの推論を加速するために設計された専用の演算ユニットだ。インテルによると、その性能はディープニューラルネットワーク推論で1TOPS(Trillion Operations per Second。オペレーション/秒)超、チップ全体で4TOPSを超えるという。
にもかかわらず消費電力は極めて少ない。AI CORE Xスターターキットの小型PCが手のひらサイズに収まっているのがその証拠だろう。ファンによる強制空冷すら必要ないほどの発熱しかないのに、動画を使ったリアルタイムの画像認識を可能にしているのだ。
OpenVINOツールキットの推論エンジンはMyriad X VPUの性能をフルに引き出すことができる。難しいプログラミングなしにMyriad X VPUの性能を享受できるので、動画を利用する画像認識の開発には最適だろう。
「UP AI Core X」の主なスペック | |
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製品名 | AI Core X |
SoC | Intel Movidius Myriad X MA2485 |
チップ数 | 1 |
対応 フレームワーク |
TensorFlow、Caffe、MxNet、Kaldi、ONNX |
ヒートシンク | 30mmヒートシンク付き |
フォーム ファクター |
Mini PCI-Express |
サイズ | 51×30mm |
対応OS | Ubuntu 16.04TLS(x86_64)以降、Windwows 10以降 |
対応 ハードウェア 環境 |
mPCI-Eスロット搭載、1GB以上のメモリー、空き容量4GB以上のストレージ |
個人こそ、「AI CORE Xスターターキット」でAIを新しい生活様式の武器に
小型PCを利用した「AI CORE Xスターターキット」は、AIについて学び、応用するのに最適な製品だ。使い慣れたPCと完全な互換性を持つ上、Myriad X VPUの性能をフルに引き出すOpenVINOツールキットがプリインストールされているため面倒なセットアップの手間も一切ない。また、機器ごとそのまま本番運用や実戦投入を意図した製品である点は、法人用途において大きなメリットといえるはずだ。
新型コロナウイルスをきっかけにスタートした新しい生活様式ではAIの活用がさらに広がるはず。「AI CORE Xスターターキット」を新しい時代を乗り切るツールとしてぜひ活用してほしい。
最新インテルAIテクノロジーのオンライン展示会
「インテル AI Park」で「AI CORE Xスターターキット」を紹介
インテルが、最新のインテルAIテクノロジーを紹介するオンライン展示会「インテル AI Park」を公開中だ。開催期間は6月~12月。インテルやパートナー企業によるソリューションやデモ動画、ダウンロード可能な資料、エキスパートによるウェビナーなどを紹介している。 閲覧は登録制(無料)となっており、1度登録すると12月までに追加されるコンテンツをいつでも閲覧可能となる。
インテル AI Parkでは、V-net AAEONの「AI CORE Xスターターキット」のオンライン展示も7月1日から行われる予定だ。インテルAIテクノロジーに興味がある方はぜひ登録してチェックすべし。
(提供:V-net AAEON)