ベンチマークで性能をチェック、駆動時間も長くモバイルにも最適
第10世代Core「Ice Lake」はグラフィックス性能も凄い、洗練されたデザインも魅力のモバイルノートPC「New XPS 13」
2020年05月12日 14時00分更新
極細ベゼルの採用で小型化と大画面化を極めたデルの人気モバイルノートパソコン「New XPS 13」。デザインが洗練され使い勝手が向上しただけでなく、開発コード名「Ice Lake」と呼ばれるインテルの第10世代Coreを搭載しており、パフォーマンスがアップしているのも大きな特長だ。今回は、ベンチマークを実施してその性能をチェックしていこう。
New XPS 13は、搭載するCPUの違いにより「プレミアム」と「プラチナ」の2モデルに分かれている。そのうちプラチナモデルは、ストレージやディスプレーなどの構成の違いにより、さらに複数のモデルに分かれる。
今回試したのは、プラチナモデルのうちもっともベーシックなタイプで、おもなスペックは次のとおり。
試用機のNew XPS 13プラチナモデルのおもなスペック | |
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CPU | 第10世代Core i7-1065G7プロセッサー |
GPU | インテル Iris Plus グラフィックス |
メモリ | 16GB(3733MHz LPDDR4x メモリー) |
ストレージ | 512GB(PCIe NVMe x4 SSD) |
ディスプレー | FHD+(1920×1200ドット) |
開発コード名のIce Lakeと呼ばれる第10世代Coreプロセッサーの上位モデルを搭載しているのが大きな特徴で、内蔵グラフィックスも下位モデルが搭載するUHD Graphicsではなく、より高性能なIris Plusが採用されている。いったい、どのくらいのパフォーマンスがあるのだろうか? そこで、いくつかベンチマークを実行してみた。
まず、「CINEBENCH R20」でCPUの性能をチェックしてみたところ、シングルコアが445pts、マルチコアが1770ptsとなった。1世代前のCore i7-8565Uに比べると2~3割パフォーマンスが向上している。
次にマシンの総合的なパフォーマンスを見るため、「PCMark 10」を実行してみたところ、下図のように4411というスコアになった。詳細を見ると、基本性能を示す「Essentials」が8898、ビジネスアプリの性能を示す「Productivity」が7039、クリエイティブ系アプリの性能を示す「Digital Content Creation」が3721。普段使いやビジネス文書の作成はもちろんだが、写真編集や映像編集などのある程度負荷の高い作業もあまりストレスを感じることなく快適に作業できるはずだ。
続いて、グラフィックス性能もチェックしてみた。まず、「3DMark」を試してみたところ、次の結果になった。
3DMarkの結果 | |
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Time Spy | 954 |
Fire Strike | 2789 |
Night Raid | 9779 |
Sky Diver | 9471 |
統合型GPU向けのDirectX 12ベンチマーク「Night Raid」が10000近いスコアとなっており、CPU内蔵GPUとしてはかなり強力なグラフィックス性能を持っていることがわかる。ほかのテストもUHD Graphicsに比べると倍近いスコア。これだけ性能が高ければちょっと重めのゲームも、そこそこ快適にプレイできそうだ。
そこでゲーム系のベンチマークもいくつか試してみた。まず、ドラゴンクエストX ベンチマークソフトは次のように最高品質でも「とても快適」という結果になった。
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト スコア | |||
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グラフィック設定 | 解像度 | スコア | 評価 |
低品質 | 1920×1080ドット | 12274 | すごく快適 |
標準品質 | 1920×1080ドット | 10618 | すごく快適 |
最高品質 | 1920×1080ドット | 9234 | とても快適 |
同様に「FINAL FANTASY XIV: 漆黒の反逆者 ベンチマーク」も試してみた。FINAL FANTASY XIV: 漆黒のヴィランズくらいのゲームであれば、画質を少し妥協すれば快適にプレイできそうだ。
FINAL FANTASY XIV: 漆黒の反逆者 ベンチマークの結果 | |||
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解像度 | 品質 | スコア | 評価 |
1920×1080 | 標準品質(ノートPC) | 4749 | 快適 |
1920×1080 | 高品質(ノートPC) | 3460 | やや快適 |
1920×1080 | 最高品質 | 2457 | 普通 |
バッテリーは9時間以上駆動可能
New XPS 13のストレージは、モデルによって記憶容量が異なるが、いずれもNVMe対応M.2 SSDが採用されている。「CrystalDiskMark」でストレージ性能を計測してみたところ、シーケンシャルリードが3100MB/秒を超えており、非常に高速だった。
実際に使っていてもOSやアプリの起動はもちろん、スリープや休止状態からの復帰も非常に速く快適に使用できた。テレワークなどで節電のため、こまめに電源をオン・オフしたりスリープしたりするという人は少なくないと思うが、そんなときももたつかずに作業を再開できて気持ちがいい。]
バッテリー駆動時間は公表されていないが、いずれのモデルも4セル52Whrと容量は大きめ。どのくらい持つのだろうか。そこで、電源プランを「より良いバッテリー」に、ディスプレイの明るさを「40%」にし、バッテリーベンチマークソフト「BBench」を使って駆動時間を計測してみた(BBenchは「60秒間隔でのWeb巡回」と「10秒間隔でのキーストローク」に設定し、満充電状態から電源が落ちるまでの時間を計っている)。
その結果、9時間36分の駆動が可能だった。普段使いには十分すぎる長さだ。なお、今回はFHD+モデルで計測したが、より高解像度なUHD+モデルだと消費電力も大きくなるため、これよりも駆動時間は減少すると思われる。
ちなみに、直販サイトではFHD+の「プラチナ」モデルとUHD+の「プラチナ(UHD+タッチ)」モデルの差額は2万5000円となっている。UHD+の方は解像度だけでなくタッチ対応だったり、色域がより広かったり(DCI-P3で90%)するので、画面の見やすさや直感的な操作に魅力を感じる人はUHD+モデルの方を検討してみるのもよさそうだ。