親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第64回
スマホやSwitchを課金NGにする設定教えます
外出自粛中はゲームで友達と会う子どもたち~ただし高額課金に注意
2020年05月12日 09時00分更新
世界中で伸びるゲーム時間、背景に交流要素
「Stay Home」が合言葉となり自宅にいる時間が長くなっているため、それに伴って子どもたちのゲームやSNSの利用時間が伸びている。前回はSNS・動画系の話に焦点を当てたが、今回はゲームに注目してみたい。
ゲーム時間が増えたのは世界で共通している。ニールセンによると、3月23日から29日にかけて、新型コロナウイルスによる自宅隔離の影響で世界各国のゲームのプレイ時間が増加した。米国で45%増、フランスで38%増、イギリスで29%増、ドイツで20%増だという。
この傾向は日本でも同様だ。ゲームエイジ総研の「新型コロナウイルスに関連した動向」(2020年3月)によると、多くのゲームで新型コロナウイルスの影響は限定的、あるいはユーザー増につながっている。特にユーザーの大半が10代の低年齢ユーザーで占められている「荒野行動」は、休校措置要請によって利用が増加傾向にあるようだ。
Nintendo Switch本体や、室内で運動できる「リングフィットアドベンチャー」が入手困難になったり、「あつまれどうぶつの森」が爆発的人気になっているのも、ゲームへのニーズの高まりを表しているだろう。
ゲームは娯楽としての面もあるが、ソーシャル要素も持っている。なかなか友人・知人とも自由に会えないため、ゲームで交流して楽しんでいるのだ。
実際、「学校の学習用コミュニケーションツールで友人と話している」「フォートナイトで友達と話すのが楽しみ」という子どもの話を複数聞いている。
増えるゲームの高額課金に注意
一方、新型コロナウイルスに伴う一斉休校で、子どもによるゲームの高額課金が問題となっているようだ。たとえば神戸市などで、コロナ休校での子どもの高額課金について警告している。
そのようなトラブルを避けるためには、まず、家庭ごとに子どもとゲーム課金についての約束事を決めておこう。「ゲームでは課金しない」あるいは「課金は◯円まで」などの具体的なものがおすすめだ。
低年齢の子どもの場合は、誤タップなどで購入してしまうケースもある。そのような場合は、ゲームで課金できない設定にしておくことも大切だ。
たとえばiPhoneやiPadなどのiOS端末は、「設定」→「スクリーンタイム」→「コンテンツとプライバシーの制限」で制限をオンにした上で、「iTunesおよびAppStoreでの購入」→「App内課金」で「許可しない」を選ぼう。
もちろんAndroid端末やNintendo Switchでも課金制限はできるので、必ず設定しておいてほしい。
休校期間が長引いている。ゲームをうまく取り入れることで日常が少し楽しいものになるかもしれない。トラブルなく楽しく過ごせるよう、保護者も協力してあげてほしい。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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