福岡を拠点とするLINE Fukuokaは3月31日、福岡市LINE公式アカウントのデザインを一新し、新たに「子育て案内機能」を追加した。リニューアルした公式アカウントは、4月1日より福岡市による本格運用がスタートする。
今回、福岡市の官民共働型スタートアップ支援施設「Fukuoka Growth Next」に入居するベンチャー・デザインファームgazと共働し、ユーザーからのヒアリングや使用時の行動観察の結果を活かして、ユーザー導線や画面上の見え方といったUI/UXデザインをリニューアルした。
さらに、新たに子育て案内機能を追加。外出中におむつ交換や授乳が必要になった場合の「赤ちゃんの駅」検索や、児童手当の受給や子どもの一時預かり事業などの「よくある質問」をチャットボットが子どもの年齢や世帯の状況にあわせて案内する機能などで、子育て世代をアシストする。
リニューアルデザインにあたっては、10代から70代のユーザーから使用感についてのヒアリングを実施。また、デザイナーの前で画面を操作してもらい、行動観察から改善のヒントを探した。
これまでトップメニューは、機能ごとにボタンを設け6項目に分類していたが、「ユーザーは何を知りたいのか」という観点から「生活情報を探す」「防災情報を探す」「道路・公園などの損傷を報告する」「受信情報を選ぶ」の4項目に整理。さらに、各コンテンツにおいて必要な情報に進みやすいよう、表示や選択肢、リンクの構成をシンプルにし、直感的に操作できるよう再構築した。
同アカウントでは、ほしい情報の種別や住んでいる地域、子どもの年齢などをあらかじめ設定することで、避難勧告等の緊急情報やPM2.5予測情報、居住地ごとのごみ収集日、子どもの年齢に応じた子育て情報などから、自分に必要な情報を選んで通知として受け取ることが可能だ。
従来は、受信情報を選ぶための「受信設定」ボタンはトップ画面にだけ設置していたが、ユーザーの行動観察から、通知が関連する項目ごとのメニューにも受信設定ボタンを配置。また常に左下の同じ位置にホーム画面、その上に項目一覧へのリンクが表示されるようにした。
「どなたにとっても見やすいデザイン」を目指して、カラーユニバーサルデザイン、福岡市のアクセシビリティ対応基準を参考に文字やアイコンの色を決定、ボタンや吹き出しのサイズバランスも調整。
新たに追加した子育て案内機能では、授乳やおむつ交換ができる赤ちゃんの駅を位置情報から検索できる。赤ちゃんが泣きだして慌てていても見逃さないように、大きなボタンで表示。外出中はもちろん、外出前にもチェックできる。
使い方は、「赤ちゃんの駅を探す」をタップし、位置情報を送信すると、最寄りの赤ちゃんの駅のリストが表示される。利用可能時間などの情報のほか、地図でルート案内を受けたり、情報をLINE上でスムーズに家族と共有したりすることも可能。
さらに、福岡市に寄せられた問い合わせや、市のホームページにある子育て関連情報へのアクセスをもとにまとめられた「よくある質問」を、子育てのシーンごとに整理。チャットボットが選択肢を示して誘導するためリストから答えを探す必要がなく、「児童手当について知りたい」「子どもを預けたい」といった場合も、状況に応じた必要情報にスムーズにリーチできるという。
使い方は、子育てメニュー→「よくある質問」と進み、「妊娠前」「妊娠中」「出生時」「子育て」「入学準備」「児童手当/保育園・幼稚園」の中から近いものを選ぶと、チャットボットが誘導を開始。簡易な情報まとめに加え、福岡市ホームページの該当箇所へのリンクも案内する。