ネット接続機器の時計をあわせるNTPサーバーを新たに設計・開発
さくらインターネット、高負荷に耐えるNTPサーバー「FPGA ベース・ハードウェアNTPサーバ(Stratum1)」を開発
2020年03月17日 18時15分更新
さくらインターネットは3月17日、高負荷に耐える専用デジタル回路を設計開発し、NTPサーバーとして働く「FPGA ベース・ハードウェアNTPサーバ(Stratum1)」を開発したと発表した。
NTP(Network Time Protocol)はネットワークに接続される機器の時計を正しい時刻へ同期するための通信プロトコル。NTPサーバーは世界中の機器から到着する時刻同期のリクエストに対し、正しい時刻を応答し続けるサーバー。現在は単なる時刻合わせだけでなく、ネットワーク機器やIoT機器のソフトウェアアップデートのためのインフラとして欠かせないものとなっている。
今回の設計・開発は私立総合大学の福岡大学と協力して行なったもので、単体でおよそ10ギガビット/秒(およそ1300万リクエスト/秒)の高負荷に耐えるという。また、開発サーバーにおいてFPGA上で動作させて提供する実験を開始している。福岡大学は公開NTPサービスを日本で初めて運用開始し、これまで多くのユーザーの利用を支えてきたが、現在はサーバー通信負荷が数百メガビット/秒の規模に増大し、対策が急務となっていたという。
トライアルとしてFPGA ベース・ハードウェアNTPサーバ(Stratum1)を公開、3月から2021年3月末日までの1年間、研究・試験などの目的に限定してアクセスできる。また、動作の様子をウェブで見て体験できる特設サイトを公開している。利用における条件や利用方法はサイト内の案内を参照のこと。