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ロシア政府、ウィキペディア対抗の百科事典サイト開設へ

2019年12月05日 07時51分更新

文● Charlotte Jee

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Associated Press

プーチン大統領が先月、「信頼性が低い」ウィキペディアに代わるものが必要だ、と述べたのを受け、ロシア政府は新たなオンライン百科事典を立ち上げる計画を固めた。ロシア政府によると、ロシア国民は、このオンライン百科事典によって「科学的に立証された知識源に基づく信頼性の高い情報を、常に最新の状態で」確実に得られるという。

具体的には、2004〜2017年まで発行されたロシア大百科事典(ソビエト連邦時代の公式百科事典の後継版にあたる)のオンライン版となる見通しだ。ロシア大百科事典の編集者であるセルゲイ・クラベッツ博士がロシアのイタル・タス通信に語ったところによると、ロシア当局は計画のために約3100万ドルの予算を確保しているという。また政府は正式決定に基づき、ロシア大百科事典のための国立研究・教育センターを設立する予定だ。

この発表は、国民がネットで何を閲覧し、何をしているのかをロシア政府が管理するためのより広範囲な取り組みの一環だと見られている。最終的には11月1日に施行された新しい法律に基づき、ロシアのインターネットをグローバルな構造から切り離し、海外からの非難に対抗することが目標だ。また、ロシア製の製品やサービスを外国製よりも優先する、取り組みの一環でもある。今週可決されたロシアの新しい法律では、スマートフォン、コンピューター、およびその他のデバイスのメーカーに対し、ロシア製ソフトウェアのインストールを義務付けている。

2001年にウィキペディアが開設されて以来、ロシア政府が好意的だったことは一度もなく、これまでロシア語版へのアクセスを繰り返しブロックしてきた。また、ロシア政府とつながりのあるオンラインでプロパガンダ活動をしているグループが、マレーシア航空17便撃墜事件や、2014年のウクライナ騒乱についてのウィキペディアの記述を改ざんしようとしていたところを発見されている。さらに、ウィキペディアのロシア人ボランティアは2012年以降、ロシアの外国代理人規制法により、 海外からの資金援助を得られなくなっている。

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