顔認識のスピードは速いがセキュリティー面で不安が残る
クイックジェスチャーが楽しい!「Google Nest Hub Max」カメラ付きスマートディスプレー
2019年12月03日 12時00分更新
音質を大きく改善したGoogle Nest Mini
Google Nest Miniは、国内では2017年に発売されたGoogle Home Miniの後継機種だ。6050円という手頃な価格で音楽コンテンツのストリーミング再生や、スマート家電の音声による操作などGoogleアシスタントを内蔵するスマートスピーカーの醍醐味が味わえる入門機として、ロングヒットを受け継ぐモデルになりそうだ。
外観は先代のHome Miniを、ほぼそのまま踏襲している。カラバリは青系の「Aqua」が、新しくイタリアのコモ湖をイメージしたという「Sky」に入れ替わっている。また本体底面には壁掛け設置ができるように、フック穴が付いた。
本体の天面はファブリック調。ペットボトルを再利用した、再生プラスチックを100%利用している。ボトム側も35%の再生プラスチックを使ったエコなマテリアルだ。
音声コマンドを受付けたときに光る天面のLEDインジケーター以外にも、その左右にLEDランプが1基ずつ追加されている。これは本体の左右をタップして音量のアップダウン操作を行う時に、操作の結果をよりわかりやすく視覚化するためのものだ。とても便利でいいと思う。
本体には超音波センサーが内蔵されていて、音楽再生中にNest Miniに手を近づけるとLEDライトが点灯して音量コントロールの操作位置を知らせてくれる。
本体のタップ操作による音量調整が10段階でざっくりとしているところがやや不便だ。これはNest Hubシリーズのボタン操作も同様である。音声操作やGoogle Homeアプリからだと「31%」など微妙なさじ加減にコントロールができるので、物理ボタンやタッチ操作による音量操作のステップを、せめて5%ずつに細かく切り分ければもっと使いやすくなるだろう。
Home Miniのころから、音声コマンドに対する反応はとても鋭くて感心しながら使っていたが、Nest Miniは本体に内蔵するマイクが2基から3基に増えた。音声コマンドの認識精度がさらにアップしていると思う。
Miniシリーズも聴き比べてみた
40mm口径のスピーカーユニットを採用した点は、新旧Miniシリーズの間で共通だ。DSPなどソフトウェア処理の調整によって、低音再生の強化が図られているのだろう。実際に新旧モデルを聴き比べてみると、力強さがまたスケールアップしていた。
従来のHome Miniのクリアでキレのある中高域に加えて、厚みのある低音が全体のバランスをタイトに引き締めている。アスリートの身のこなしのように、躍動感あふれる音楽再生だ。ウッドベースは骨太で鳴りっぷりが、見事。クラシックピアノのしなやかな指先の動きが、リアルにイメージできる。ボーカルは、高域のサ行の発声が刺さるような聴きづらさがなくなった。
夜中の音楽リスニングの際に、低音再生が響きすぎると困るという方は、Google Homeアプリのイコライザー機能を使って、低音のバランスをマイナス方向に少しシフトさせると良いだろう。Google Nestシリーズの良き入門機として、また人気が出るのではないだろうか。
スマートディスプレーと連携するサードパーティ製品にも期待
筆者は日ごろからGoogle Nestシリーズを使っていて、AIアシスタントの音声操作に対する反応がとても機敏で、宅内に設置したスマート・IoT家電も直感的に操作ができる完成度の高さを実感している。
スマートディスプレーのラインナップも出そろってきたので、そろそろオーディオ・ビジュアル機器や洗濯機、冷蔵庫など生活家電を音声と画面タップ、ジェスチャー操作を使って巧みにコントロールできる時代に突入していくのだろうか。来年はNest Hubシリーズとより深く連携する、スマート家電の登場にも期待したい。