楽天は、2019年第3四半期(2019年7~9月)の決算説明会を開催。そのなかでモバイル事業の状況について説明を行ない、年内にも3000局で電波発射を予定するなど、基地局設置が加速化しているとし、あらためて正式サービス開始に向けての自信を示した。
業界の皆が夢見た仮想化ネットワークを実現とアピール
正式サービス開始のタイミングは「できるだけ早急に」
モバイル事業について説明した楽天モバイルCTOのタレック・アミン氏は、同社が推進している仮想化ネットワークの先進性を今回もアピール。業務提携したアルティオスターとの協力で構築した世界初の仮想無線アクセスネットワークについて、世界のあらゆる企業が夢見てきたものと紹介した。
実際の基地局においても、これまでのキャリアが構築してきた設備では必要だったベースバンド装置や無線装置が不要になり、シンプルな構成で済み、4G、さらに5Gの時代において、楽天の大きな差別化要素になるとする。
実際の基地局数についても、2020年3月までの計画値として総務省に提出した3432局に向けて、開設の速度はどんどん加速している。具体的には3000局の基地局を建設するとともに、年内にも電波を発射予定。4500局はすでに契約済みで、6500局は口頭で内諾を受けるなど作業が進行中とのこと。
なお現状のネットワークについて質問された楽天トップの三木谷氏は、路面上ではほぼ繋がってきており、「ユーザーが使って不十分ではない状況に近づきつつある」と評価。一方でビル内や地下街などではまだまだ努力が必要であることを認めた。なお、正式サービス開始の時期としては「できるだけ早急に商用化したい」という表現にとどまった。